競馬ヘッドラインロゴアイコン

【北九州記念2026】53kgの軽ハンデに状態絶好!3歳牝馬デアヴェローチェが夏の主役候補に浮上

公開: 2026/07/01 17:21

中央競馬
【北九州記念2026】53kgの軽ハンデに状態絶好!3歳牝馬デアヴェローチェが夏の主役候補に浮上

サマースプリントシリーズ第2戦「北九州記念」は、例年以上に世代間の力関係が注目される一戦となった。その中で編集部が主役候補として高く評価しているのが、前走の葵ステークスを快勝した3歳牝馬・デアヴェローチェである。

単に重賞を勝ったという実績だけではない。近2走の内容を見る限り、この馬は1200mへの路線変更をきっかけに、一段階上のステージへ到達した印象を受ける。

前走の葵ステークスは、前半3ハロン33秒7、後半3ハロン33秒9という前傾0秒2のほぼイーブンペース。京都競馬場は高速馬場で、内ラチ沿いのコンディションも良く、純粋なスピード能力と立ち回りの巧さが問われるレースだった。

デアヴェローチェはスタート直後こそやや反応が鈍かったものの、二の動きで素早くリカバリーし、無理なく先行集団の直後を確保。混戦となった先行勢の背後でロスなく脚を温存し、直線では迷いなく抜け出して押し切った。

確かに、内で距離ロスなく運べた枠順の恩恵はあった。しかし、それを勝利へ結び付けたのは位置取りのセンスとレース運びの巧さである。これまで課題だった「二の脚」の甘さを補いながら重賞で先行策を取れたことは、数字以上に価値の高い収穫と言えるだろう。

1400~1600mを主戦場としていた頃は、終いこそ脚を使うものの、あと一歩届かない競馬が続いていた。しかし、1200mへ距離を短縮してから状況は一変。2走前の1勝クラスでは際どい競り合いを制し、続く葵ステークスでは重賞初制覇。単純に連勝しただけではなく、競馬の内容そのものが大きく進化している。

これまで先行集団の後ろで流れ込む形が多かった馬が、自ら好位を確保して押し切る競馬を覚えたことは大きい。高速馬場への対応力も証明し、スプリンターとして完成度が一段高まった印象を受ける。

中間の調整過程も順調そのものだった。前走後は約2週間の短期放牧でリフレッシュし、1週前追い切りでは栗東CWコースで6ハロン82秒9、ラスト1ハロン11秒4をマーク。3歳未勝利馬を2馬身追走しながら、最後は4馬身先着する鋭い動きを披露。

トレーナーも「1200mの方が競馬しやすいんじゃないかな。斤量差と勢いで何とかいい競馬をしてほしいね」とコメントしており、陣営も現状はスプリント路線が最適との見解を示している。

さらに最終追い切りでは川田将雅騎手が騎乗し、坂路で併せ馬を消化。4ハロン54秒1、ラスト12秒4という時計以上に、余裕十分のフットワークで併入した内容は好印象だった。攻め過ぎることなく状態を維持できており、仕上がり面に不安は見当たらない。

一方で、不安材料がないわけではない。フォームを見る限り、後肢を大きく使う柔らかな走法が特徴で、前肢で地面の反発を受けながら加速するタイプ。こうした走法は高速馬場では大きな武器になる一方、時計の掛かる重馬場では持ち味が半減する可能性がある。

また、本質的には1400m前後がベストではないかという見方も残る。1200mではレースセンスの高さで補えているものの、序盤から流れが極端に速くなった際に追走で余力を削がれる可能性は否定できない。

それでも良馬場、あるいは稍重程度までなら大きく評価を落とす必要はないだろう。今回は初めて古馬との対戦と決して楽な条件ではないが、3歳牝馬で53kgというハンデは大きなアドバンテージとなる。夏のハンデ重賞では、この斤量差が最後のひと伸びにつながるケースも少なくない。

加えて、小回りでも器用に立ち回れるレースセンスを持ち、近2走で見せた位置取りの上手さは小倉コースとも好相性だろう。

編集部としては、デアヴェローチェは「能力だけ」で押し切るタイプではなく、「競馬の上手さ」で勝負できるタイプだと見る。馬場状態には注意が必要だが、良馬場なら軽量53kgを最大限に生かし、古馬相手でも互角以上の戦いを演じる可能性は十分あると見て有力視したい。

【博多ステークス2026】"飛躍の秋"はここから!古馬相手に挑むサウンドムーブが秋への扉を開くか