L.デットーリ騎手が引退発表!BCマイルで日本馬アルジーヌと“米国ラストラン”

世界の競馬史に名を刻んだ名手ランフランコ・デットーリ騎手(54)が、ついに現役引退を発表した。現地時間29日、自身のX(旧ツイッター)を通じて「土曜日のブリーダーズカップを最後に米国での騎乗を終え、南米で数回騎乗して私のキャリアを締めくくる」と投稿。凱旋門賞6勝をはじめとする数々の栄光を手にしてきた“世界の名手”が、40年にわたる騎手人生に幕を下ろす決断を下した。
デットーリ騎手は、11月1日(日本時間2日朝)に米・デルマー競馬場で行われるブリーダーズカップ・マイル(芝1600m)で、日本のアルジーヌ(牝5、中内田充正厩舎)に騎乗予定。米国での“ラストラン”が日本馬とのコンビというのも、運命的な巡り合わせといえる。
自身の投稿では、「40年以上、このスポーツの最高峰で戦えたことは光栄でした。家族、オーナー、調教師、厩務員、そしてサポーターの皆さまに深く感謝します」と、長年支えてくれた関係者とファンに感謝の言葉を残した。
1996年、アスコット競馬場で1日7戦全勝という“マグニフィセントセブン”を達成。さらに日本でも1996年シングスピール、2002年ファルブラヴ、2005年アルカセットでジャパンCを3勝し、2002年のジャパンCダート(現チャンピオンズC)も制覇。世界各国でG1タイトルを積み重ねた。2000年には飛行機事故から奇跡的に生還するなど、その人生もドラマに満ちていた。
2023年に一度引退を表明しながら撤回し、米国へ拠点を移して再スタート。今年3月には英国で破産申請を行うなど、波乱万丈の後半キャリアを送ってきたが、今度こそ本当に“最後”となる。
数々の名勝負を演じ、数え切れない感動を与えてきたデットーリ。米国でのブリーダーズカップを経て、南米での数戦をもって伝説は完結する。世界中の競馬ファンが、そのラストランの瞬間を見届けることになる。

