【有馬記念2025予想】偉業かかるレガレイラ、昨年の再現なるか?

昨年の有馬記念覇者レガレイラが、史上初となる牝馬の連覇を懸けて今年もグランプリの舞台に立つ。オールカマー、エリザベス女王杯と重賞を連勝して臨む今回、勢いと実績の両面で主役級の存在であることは疑いようがない。中山芝2500mという特殊条件において、これほど明確な適性と結果を示している馬は多くない。
昨年の有馬記念では、好枠を生かした先行策が見事にはまった。スタートに難を抱えていた同馬が、初の古馬混合G1で勝ち切った点は高く評価されるべき内容だった。内枠からダノンデサイル、ベラジオオペラがスムーズに先行したことで進路が確保され、さらにスタニングローズ、ディープボンドが外枠に入ったことで理想的なポジションを確保できた。スローペースの流れの中で折り合いに専念し、直線で切れ味を爆発させるという完璧な競馬を披露。戸崎圭太騎手が語ったように、スタート後の二の脚とリズムの良さが勝因であり、接戦を制した精神力も含めて価値の高い勝利だったと言えよう。
一方、続く宝塚記念では結果が伴わなかった。スタート自体は決まったものの、前半で行きたがる面を見せ、持続力を要求されるラップに対応できなかった。柔らかさの残る馬場、12秒前半が続く厳しい流れは同馬の適性外であり、休み明けによるレース勘の不足も影響したと見るのが妥当である。叩き良化型の可能性を示唆する内容とも言って良いだろう。
その見立てを裏付けたのがオールカマーである。スタート直後に不利を受けて後方からの競馬となったが、向正面での仕掛けのタイミング、直線での反応は一線級そのものだった。ラスト5F勝負という展開は有馬記念と共通しており、57kgを背負いながら差し切った内容は高く評価できる。ギアチェンジ力と持久力を兼ね備えたタイプであることを改めて証明した一戦だった。
前走のエリザベス女王杯では、気配、内容ともに非の打ち所がなかった。馬場入りから落ち着きがあり、道中も終始手応え十分。無難な立ち回りから最後は力の違いを見せつける完勝で、良血牝馬の底力を示した。中山では4戦3勝と相性も良く、舞台適性は申し分ない。
今回は主戦の戸崎騎手が騎乗できないものの、C.ルメール騎手への乗り替わりは大きな不安材料ではない。1週前追い切りでも坂路で好時計をマークし、馬体、毛ヅヤともに充実一途。ファン投票では史上最多得票を集め、期待の大きさを物語る。2002年、2003年を制したシンボリクリスエス以来の有馬記念連覇、そして史上初の牝馬による連覇達成など、様々な記録がかかるこの一戦。ファンの後押しを追い風に、グランプリ連覇に挑む。

