【ホープフルS予想2025】中山向きのショウナンガルフ、長く良い脚が武器

来年のクラシック戦線を占う上でも重要な一戦となる2歳G1「ホープフルS」が中山で開催。キャリアの浅い馬が多く、各馬の力量比較が難しいレースではあるが、その中でも無傷の2連勝で札幌2歳Sを制したショウナンガルフは、有力候補として高く評価できる存在だ。
前走の札幌2歳Sではスタートが決まらず後方からの競馬となったが、内容は非常に濃かった。先に動いたアーレムアレスを見ながら、池添謙一騎手は慌てずじっと我慢。リズムを最優先にして外を回す形になったものの、直線では長く良い脚を使って差し切った。壁を作って折り合えた点も大きな収穫で、展開不向きの中でも着差以上の強さを示した一戦だったと言える。
池添騎手もレース後に「ポテンシャルの高い馬」と評価しており、新馬戦前から期待していた素材であることを明かしている。まだテンションが上がりやすい面は残るものの、筋肉の柔軟性は高く、将来性は十分だ。今後は速い時計や切れ味勝負への対応が課題となるが、現時点での完成度は2歳馬としては相当高い。
ホープフルSは例年、1000m通過60~61秒前後の平均ペースになりやすく、4コーナーではある程度前の位置につけておくことが理想となる。瞬間的なキレよりも、長く良い脚を使えるタイプが好走しやすいレース傾向であり、この点はショウナンガルフの持ち味と合致する。
確かに、前走は洋芝で時計の裏付けがなく、スタート面にも不安は残るため、評価を下げたくなる材料があるのも事実だ。ただし、2戦ともにメンバー最速の上がりを使っている点は大きな評価材料であり、末脚の信頼度は高い。
調整過程も順調そのものだ。最終追い切りでは栗東坂路でファウストラーゼンを追走し、力強く伸びて併入。1週前にはCWコースでペンナヴェローチェを追いかけ、ラスト1ハロン11秒4と鋭い伸びを見せている。早めの入厩で予定通りに調教を積めており、臨戦態勢に不安はない。
前走の内容、確かな末脚、そして順調な仕上がりを踏まえれば、ここでも期待は十分。3連勝でのG1制覇を狙えるだけの素質を備えた一頭と見て、有力視したい。

