【天皇賞秋2025予想】アーバンシック、仏からの刺客A.プーシャン騎手と新コンビで復活狙う

東京競馬の日曜メインは、芝2000mで行われる秋の大一番「天皇賞(秋)」が開催。人気上位が予想されていた大阪杯・2着のロードデルレイの回避は残念だが、春のクラシック戦線を盛り上げた3歳馬2頭が参戦し、今年は実力伯仲の混戦模様となった。
過去10年の天皇賞(秋)における騎手の成績を見ると、C.ルメール騎手が5勝、武豊騎手が2勝と、名手2人の存在感が際立っている。今年も両雄の動向に大きな注目が集まる。
まずは何と言ってもC.ルメール騎手。2018~2020年と3年連続で同レースを制し、2022年と2023年を連勝するなど同レースとの相性は抜群だ。今年は皐月賞3着・日本ダービー2着と惜しい競馬を続けているドゥラメンテ産駒の3歳牡馬マスカレードボールにテン乗りで参戦予定。先週の菊花賞では、同じドゥラメンテ産駒のエネルジコで勝利を挙げており、血統の勢いと騎手の好調さが重なっている。春の雪辱を果たす舞台として、ここでの一発にも期待が高まる。
一方、武豊騎手は宝塚記念を逃げ切りで制した4歳牡馬メイショウタバルに続投。東京芝2000mは逃げ馬にとって厳しい条件とされるが、武豊騎手はスプリンターズステークスや秋華賞でも逃げ粘って2着と健闘しており、老練なペース判断で再び見せ場を作る可能性は十分にある。
日本で活躍する名手2名は当然注視する必要があるが、今年は真新しさという意味で興味深いのが、短期免許で来日中のフランス人騎手A.プーシャン騎手だ。凱旋門賞最多の8勝を誇るフランスの名伯楽・A.ファーブル調教師が師匠で、25歳ながら、すでにG1・9勝を挙げている若きエースだ。
コンビを組むのは昨年の菊花賞馬アーバンシック。芝2000m戦は久々となるが、セントライト記念から菊花賞を連勝した実績を考えれば、条件替わりで一変があっても不思議ではない。プーシャン騎手はフランス出身のルメール騎手とも交流があり、これまでアーバンシックの主戦を務めてきたルメール騎手と電話で本馬の特徴を共有したことを明かしている。新コンビ結成によって一変の可能性もあるだろう。前走・宝塚記念14着から人気を落とす可能性もあるが、実力馬の復活劇に期待したい。
秋の頂点を懸けた一戦。若き3歳勢の勢いか、歴戦の古馬の底力か。それとも新コンビの活躍か。歴史に名を刻むのは、果たしてどの馬か。

