【エクリプスS予想2020】エネイブル連覇に黄色信号、立ちはだかる壁となるのは?
中央競馬のG1開催は秋までしばらくお休みとなりますが、地方に目を向けると来週ジャパンダートダービー、そして海外では今週末にイギリスのサンダウン競馬場で日本からディアドラも出走を予定しているエクリプスステークスが開催されます。19世紀から開催の続く由緒あるレースですが、賞金総額が日本円にして5500万円にも満たないことを考えると、日本で走っていればもっと手堅く稼げていてもおかしくないディアドラの欧州転戦は、オーナーの理解なくしてはありえないことなのだろうと改めて感じさせられます。
今年の目玉は何と言っても、惜しくも凱旋門賞3連覇を2着で逃した世界最強牝馬エネイブルの参戦で、鞍上には主戦のデットーリ騎手で復帰に臨みます。連勝の勢いこそ止まったものの、昨年のこのレースの覇者でもあり、これまでG1を10勝という実績を受け、ブックメーカーの予想オッズでも抜けた1番人気に支持されているようです。
とはいえ、ディアドラを含めたライバル勢のレベルも今年は高く、凱旋門賞から逆算してローテーションを組んでいるであろうエネイブル相手に付け入る隙がないとは言い切れません。暑い時期に実績を残しているガリレオ産駒ジャパンや、チャンピオンステークス優勝からここに挑むマジカル、そして3連勝中で勢いに乗るロードノースなど、誰が勝ち負けしても不思議のない馬たちが揃いました。
昨年の夏にナッソーステークスで海外G1初制覇を成し遂げたディアドラにとってこの時期はプラス材料と言え、長くタッグを組んでいるマーフィー騎手との出走も心強い点でしょう。また、マーフィー騎手としても一昨年にはロアリングライオンで制したレースでもあり、相性は悪くありません。
過去10年間のデータを見ると、連覇を果たした馬がいないという点もエネイブルにとっては壁として立ちはだかるため、馬単でエネイブル2着固定とすると馬券妙味のあるレースになりそうですね。