【ダービーシリーズ第6弾】本命馬回避。キャリアと意外性が生きるナチュラリーに期待。
ダービーシリーズ2017も残すところ、「兵庫ダービー」「高知優駿」「石川ダービー」の3レースだけ。高知優駿には14戦10勝のフリビオン、石川ダービーにも9戦7勝ヤマミダンスがスタンバイしていますから、波乱はなさそうな印象。馬券の狙いどころは、大本命馬マジックカーペットが回避した「兵庫ダービー」となりそうです。
1番人気を集めそうなのが、田中学騎手騎乗のジンバイッタイ。中央在籍時は5戦0勝と見るべき点はありませんでしたが、園田移籍後は5戦4勝の快進撃。初めて土がついた前走も相手がマジックカーペットなら納得で、3着ブレイヴコールには1秒9もの大差をつけました。
これに続くのが、ブレイヴコールとホープクリスエス。前者は高知優駿への出走を取りやめて、急遽コチラへ。これまで手綱を取ってきた吉村騎手から手替わりとなりますが、川原騎手ならマイナスはありません。そして同厩マジックカーペットの無念を晴らしたいホープクリスエス。こちらの鞍上木村騎手は、歴代トップとなる兵庫ダービー5勝を挙げるダービー男で、目下3連覇中。今年もやはり怖い存在です。
能力的にはこの3頭が抜けている印象ですが、実はこの3頭には死角となりうる、ある共通点があります。それは「1870m」の距離経験が一度もないということ。前2年の1、2着馬4頭はすべて、兵庫ダービーに至るまでに間に一度は本番と同じ舞台である1870mを経験していました。少し特殊な距離形態ですから、経験の有無が如実に表れるということですね。
今年の出走メンバーで、唯一この条件をクリアしている馬がいます。それが、ナチュラリーです。デビュー3戦目に兵庫若駒賞を快勝し、初勝利が重賞勝ちという離れ業を演じると、その後も園田ジュニアカップ3着、菊水賞4着と一貫してレベルの高い競馬を見せてきました。そして前走の兵庫チャンピオンシップでは、JRA勢相手に2番手追走と強気の競馬。結果6着でも地方勢最先着。距離経験なども踏まえると、非常に中身の濃い競馬だったと思います。
6月11日の最終追い切りでは、49秒8-37秒8の好時計をマーク。大一番に向けて、渾身の仕上げを施してきました。園田ダービー時代から含めて、これまで1勝馬のダービー制覇はありませんが、意外性が持ち味の馬。新たな扉を開くシーンがあっても驚けません。