【札幌記念2018予想】マカヒキは復活できるのか?
例年豪華なメンバーが集結する夏の札幌競馬の風物詩「札幌記念」がいよいよ開催されます。1着賞金は7000万円と高く、ホープフルステークスや朝日杯フューチュリティステークスといったG1レースと同じ賞金額であることからも、“G1昇格”を望む声が多いレースとしても有名です。
昨年はネオリアリズムが回避したことで珍しくG1馬の出走がありませんでしたが、今年はネオリアリズムも出走を表明しており、例年以上に豪華なメンバーになりそうです。ダービー馬のマカヒキをはじめ、秋華賞馬のディアドラ、香港のクイーンエリザベス2世Cを勝ったネオリアリズム、エリザベス女王杯の勝ち馬モズカッチャンなど、G1馬が勢揃いです。(追記:ディアドラは回避となりました。)
どの馬も好きなので取捨に頭を悩ませそうですが、今回は約9ヶ月の休み明けとなるマカヒキの取捨を検討してみたいと思います。
3歳時は弥生賞を制し、皐月賞2着、日本ダービー優勝と春のクラシックを大いに盛り上げたマカヒキ。秋は凱旋門賞こそ14着と大敗しましたが、前哨戦のニエル賞を制して海外重賞初制覇を果たすなど、輝かしい成績で脚光を浴びました。
しかし4歳の去年、成績は一気に落ち込みます。初戦の京都記念では3着と馬券圏内には入るも、格下相手に力負けする内容でした。馬体重も増えておらず、成長力に疑問を持ち始める声も出始めました。その後も大阪杯(4着)、毎日王冠(6着)、天皇賞秋(5着)、ジャパンC(4着)と掲示板止まりがやっとのレースが続きます。
ジャパンC後に左第1趾節種子骨を剥離骨折し、福島のノーザンファーム天栄で休養。症状は軽く、今年4月には「宝塚記念でも使おうと思えば使えるぐらい」と友道師も順調ぶりをアピールしましたが、札幌記念での始動を発表し、ここまで調整を進めてきました。
マカヒキも今年で5歳。悔しい結果に終わった2017年を糧にして、何とか今年は挽回したいところですが、長期休養&骨折明けに初の洋芝と課題は多いです。
復活の兆しまだ見えず・・・果たして復活できるのか?
今週はスポーツ紙でも見出しで出ており、当サイトを含め、各メディアがマカヒキの“復活”を煽り始めました。
個人的には3歳時に馬券でお世話になっているので、このまま終わってほしくないという気持ちはあるのですが、実は昨年の大阪杯以来馬券に組み込めておりません。この馬の本来の持ち味は、ダービーの直線の坂の上りで見せたあのキレ味抜群の末脚です。あの鋭い末脚の片鱗が見られない限りは“買いづらい”というのが正直な感想です。
2走前の天皇賞秋は台風に雨で不良馬場というタフなコンディションの中で外をまわっての5着なので、良馬場なら?とも思わせてくれましたが、復活の兆しと言うにはやや物足りない内容でした。
前走のジャパンCでは4着と頑張りはしましたが、先着3頭とは4馬身以上差が付いており、内容的にも後輩ダービー馬のレイデオロに完敗し、世代交代の感が否めないという印象でした。前走の内容からは復活に繋がるような好材料は見当たりませんでしたが、怪我が原因とは言えこれだけ長く休んだのも初めてですし、リフレッシュできている可能性は高そうです。
すでに函館入りもしており、追い切りでもしっかりと時計を出しております。1週前では芝で6頭の併せ馬というレースさながらの調教で、終始馬なりで5F62秒7-12秒1をマークと好調ぶりが伺えます。間隔が空いているので負荷をかけているのは好印象、追い切り内容に文句はありません。疲れが取れリフレッシュもしっかりできていれば好勝負も期待できるかもしれません。
ただ、近々のレースの内容は好材料が少なめで、さらに骨折の長期休養明けで洋芝適性の不安もあるという中では、やはり重い印は打ち辛いのが正直なところです。もちろんここでいきなり復活Vを果たすことも十分考えられますが、善戦なら2戦目の変わり身にも期待できるので、まずは復活の兆しが感じられるレースを期待したいと思います。馬券に組み込むのはそれからでも遅くはないかと思っております。