JRA阪神大賞典(2021)の穴馬は、好条件揃ったシロニイ
今週の阪神競馬場のメインレースは、春の天皇賞を目指す馬が集まる最重要ステップレース「阪神大賞典」です。
阪神大賞典と言えば、かつてナリタブライアンVSマヤノトップガンの激闘が語り継がれているように、春の天皇賞を目指す名馬クラスのG1馬が出走する前哨戦。近年はG1馬の参戦が少なくなっており、今年もG1馬の参戦はなしと少々寂しいメンバーとなりましたが、菊花賞2着で前走AJCCを完勝したアリストテレスをはじめ、昨年の阪神大賞典の覇者ユーキャンスマイル、昨年の京都新聞杯を制したディープボンド、今年の日経新春杯を制したショウリュウイクゾなど、G2ホースが多数揃いました。
G1で善戦したアリストテレスが抜けた1番人気となりそうですが、今回注目しているのは、出走馬中最年長の7歳白毛牡馬のシロニイです。
シロニイはブチコの全弟で、母シラユキヒメからの貴重な白毛血統を継ぐ1頭となります。小倉芝1800mのデビュー戦で1番人気と期待されていましたが、4着の後、足元の不安もあってかダート路線に転じ、1600万クラス(現3勝クラス)1着が最高位と当初の期待とは違った結果になっています。
昨年6歳春に芝へ戻り、久々の芝レースで2500mの長距離を走り、5着に好走。以来、芝の中長距離を中心に走り、まずまずの結果を残してきています。それでも2着があるだけで、いまだに3勝クラスのままですが、年齢とともに長距離の芝レースでの走りに安定感が出てきています。
今年7歳となり、今回の出走馬で一番のベテランとなっていますが、前走3200mの松籟Sでは4着に好走。気配も良く、内枠を生かしての粘り込みと見せ場は作れました。もともとキレのない馬ですし、年齢共に道中での力の抜け具合も長距離向きになってきたようです。
他の重賞出走馬達と比べると実績面は劣りますが、G1馬ゼロの今年のメンバーであればそのスタミナで上位に食い込むことは十分に可能でしょうし、3000m初の馬がいる中で3200m・4着の実績は大きなアドバンテージとなりそうです。また、週末は雨の予報があり、馬場が渋れば重馬場適性の高い同馬にとってはさらにプラスで、斤量増減がない点も大きなプラスとなりそうです。
ということで春の天皇賞に向けての最重要レース阪神大賞典は、最年長であるシロニイが自身のスタミナを最大限活かし、春の天皇賞に出走するためにも上位進出を果たしてくれることに期待して応援したいと思っています。