【フェブラリーS回顧】モーニン最速&最短でのダートG1制覇!

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ここ2年連続コパノリッキーが勝ったフェブラリーステークス(G1)が、1:36秒台での決着。今年の勝ち馬・モーニンが出したタイムが、1:34.0。求められる適性が、過去2年とは違うため比較は難しいが、モーニンは4歳にして成長していると感じさせてくれた内容であった。

この日の、モーニンの位置取りは、先団~中団。スタート直後の芝コースで少しダッシュがつかなかったが、ダートコースに入るといつものスピード豊富なモーニンらしく道中の位置取りを徐々に押し上げてきた。直線は、楽な手応えで先頭に立つと、残り200メートルで後続を突き放した脚は見事であった。

ラスト100メートル付近からノンコノユメやアスカノロマンが詰め寄ってきたが、リードを十分に保ったまま、初のG1制覇を成し遂げた。この馬、良馬場の時のほうが、強い勝ち方をしていることもあり、時計が若干かかったほうがいいタイプだと感じたが全く関係なかった。

デビュー7戦目、282日でのJRA・ダートG1制覇は最速&最短。天才少年のような馬の快進撃が今後も続くことに期待だ。

2着・ノンコノユメはラスト200メートルの末脚は1番人気らしく王者のそれを感じさせるものだった。この馬、一度エンジンがかかると凄まじい末脚を発揮するのだが、どうも、このエンジン全開にするまでに時間がかかる。

この日も、直線400メートル付近では惨敗するかと感じた手応えであった。坂を上がって、ラスト200メートルの末脚は化け物級だけに、東京のような長い直線は向いている。当然、次走も注目。

3着・アスカノロマンはやっぱり前走・東海ステークス(G2)を勝って本格化していた。昨年の春の競馬では、アンタレスステークス(G3)8番人気14着、平安ステークス(G3)9番人気15着と完全にOPでは頭打ち状態の馬であったため、競走馬の成長というものは本当に奥が深いと感じさせる、今回の3着激走であった。今後は中距離の交流重賞で期待。

4着・ベストウォーリアも4コーナーで少し後退したが、そこから巻き返している。少しチグハグな競馬だったかなという感じがしたため、この馬も次走は注目だ。直線、追い出すタイミングで若干行き場をなくしたのが痛かった。

5着・ロワジャルダンも昨年の秋から急成長。昨年11月の、みやこステークス(G3)では、1:47,8というコンクリートのようなダートコースで勝っている馬。この日のような速いタイムの競馬は、ドンと来いという形であった。

7着・コパノリッキーは、もう一度見てみたい。道中は戦前に予想されたような超ハイペースではなかったが、それでも、息が入りにくい流れであったことは間違いない。道中ゆっくりとレースができる展開であれば、まだ可能性は残されている。鞍上の武豊騎手が公式サイトで語っていたように、成長が早い馬にとっての同一レース3連覇というのは、人間に例えればオリンピックで3年連続・金メダルを取るようなものである。

衰えて当然の中でのレースに3連覇をかけて出走してきただけでも拍手を送りたいものだ。今後は、新時代を担う4歳勢と5歳以上のベテラン勢の戦いに注目が集まる。ダート界も、また面白くなってきた。