【デイリー杯2歳S予想2025】カヴァレリッツォはホンモノか?ライバル激化で真価問われる

京都競馬の土曜メイン「デイリー杯2歳ステークス」は、暮れのG1を目指す素質馬が集う注目の一戦。その中で注目を集めるのが、デビュー戦を圧倒的な内容で制したカヴァレリッツォだ。
中京芝1600mの新馬戦では、道中6、7番手から直線で馬群を割るように進出。上がり3ハロン34秒0の末脚で突き抜け、2着に5馬身差をつける完勝だった。ラスト1ハロン11.1秒、ラスト2ハロン22.6秒は中京芝1600mの新馬戦として史上最速。馬場が高速だったとはいえ、その数字は驚異的であり、瞬発力とスピード性能の高さを強く印象づけた。
吉岡調教師も「スピードがあって、タメが利く。瞬発力も兼ね備えている」と高く評価。前走後も順調そのもので、8日のウッドでは3頭併せで最先着。7ハロン96秒1―11秒5の好時計をマークし、「反応良く動けているし、立ち上げからトラブルなく予定通り。集中力が出てきています」とコメント。一度使われたことで、さらにレースへの意識が高まっている。
気性面で少し前向きすぎるところはあるが、マイルから1800mの距離なら問題はなく、血統的にもサートゥルナーリア産駒にハーツクライの母系という配合は成長力に富む。北村友一騎手とのコンビも安定感があり、完成度では同世代でも上位の存在と見る。
もっとも、今回は東京マイルを差し切ったアドマイヤクワッズや、中京2歳Sを快勝したキャンディードなど、相手も一気に強化される。デビュー戦は完勝の内容だったが、2着以下に敗れた馬たちは次走で惨敗している馬が多く、レベルそのものが低かったという見方もできる。低レベルなメンバー相手にスローからの瞬発力勝負で強く見えただけ、という可能性もあるだろう。それでも内容の濃さは一級品。ここを突破できれば、朝日杯FSの主役候補として名乗りを上げるだろう。カヴァレリッツォにとって、真価を問われる試金石の一戦となる。

