【函館記念2026】脚質転換で覚醒気配?波乱の主役は一変ムード漂うケリフレッドアスク
公開: 2026/06/26 14:12(更新: 2026/06/26 20:42)

日曜の函館メインはサマー2000シリーズ初戦となるG3函館記念。
毎年のように伏兵馬が台頭することで知られるハンデ重賞であり、昨年も3連単は70万円近い高配当を記録した。過去10年でも3着以内30頭のうち10頭が二桁人気馬というデータが示すように、実績や人気だけでは簡単に決まらない一戦である。
今年も混戦ムードが漂うが、その中で「人気以上の走り」を期待しているのが、ドゥラメンテ産駒のケリフレッドアスクだ。一見するとヴィクトリアマイル14着という着順だけが目に入る。しかし、その数字だけで評価を下げるのは早計だろう。
着順より評価したいのが「G1最速」の末脚だ。
ヴィクトリアマイルでは結果的に14着に敗れたものの、メンバー最速の上がり3ハロンを記録。勝負どころでは前との差が大きく、展開的にも厳しいレースだったが、最後まで脚色は衰えず力強く伸びてきた。
G1の舞台で最速の上がりを使える馬は決して多くない。着順だけを見ると物足りなく映るが、レース内容を振り返ると、状態の良さや脚力そのものは十分に示していた印象を受ける。特に函館記念のようなハンデ戦では、「直近の着順」で人気を落とすタイプこそ狙い目になるケースが少なくない。ケリフレッドアスクもまさにその条件に当てはまる一頭と言える。
4歳になって完成した「新しい武器」も魅力だ。
3歳時のケリフレッドアスクは、先行力を武器にレースを組み立てるタイプだった。紫苑ステークスでは積極策から押し切って重賞初制覇。その勢いで秋華賞、エリザベス女王杯へと駒を進め、世代上位クラスを相手に経験を積んできた。
しかし、4歳シーズンに入ってからは明らかにレースぶりが変化している。中山牝馬ステークスでは後方待機からメンバー上位の末脚を繰り出し、福島牝馬ステークスでも鋭く追い込んで4着。そしてヴィクトリアマイルではG1で上がり最速を記録した。以前は前で粘り込む競馬が持ち味だった馬が、今では差して脚を使える競馬を身につけつつある。この変化は、一時的なものではなく、レースごとに内容が良化している点からも成長の証と受け取っている。
また、2000mへの距離延長も歓迎材料だ。
今回は1600mから2000mへ距離が延びるが、これは決してマイナス材料ではない。むしろ、重賞初制覇を飾った紫苑ステークスと同じ2000mへ戻る形となるため、能力を発揮しやすい舞台と言える。
近走で身につけた差し脚は、マイル戦の速い流れ以上に、中距離戦でこそ威力を発揮する可能性がある。序盤から無理にポジションを取りに行く必要がなくなれば、終いの決め手をさらに生かせるはずだ。函館芝2000mはスタミナだけでなく、直線でしっかり脚を使える持続力も求められるコース。現在のケリフレッドアスクの競馬スタイルは、この舞台にも十分マッチすると感じている。
荒れる函館記念だからこそ、「着順以上に内容が良かった馬」が激走するケースは珍しくない。今年のケリフレッドアスクには、その条件が十分に揃っていると見る。得意距離の2000mへ戻り、進化した末脚を存分に発揮できれば、2つ目の重賞タイトル獲得も十分に現実味を帯びてくるだろう。波乱含みの一戦だからこそ、この一頭の走りに大きな期待を寄せたい。

