【キーンランドC予想2019】生粋のスプリンターか、一流ステイヤーの半妹リナーテ
繁殖牝馬には父の良さを引き出すか、自身の適性をそのまま産駒が引き継ぐか、父と母それぞれの相性や産駒ごとに結果は異なるということもあります。そして中には人間の配合の意図しない結果になるなど生命の神秘は計り知れません。良血馬から意図した通りの産駒が出てくるというのは生産者としてはしてやったりといったところかもしれませんが、サプライズという意味では想定外の活躍を見せてくれることもまたイチ競馬ファンとして競馬の奥深さも感じられる面白みもあります。
そういった意味で注目したいのが今週日曜の札幌メインレースに組まれているキーンランドカップに参戦するリナーテです。父ステイゴールド、母マルペンサでサトノダイヤモンドの半妹にあたり、生産者としてもクラシック路線での活躍を意図してのステイゴールドの配合だったのではないかと傍目からは見えてしまうのですが、活躍の舞台がスプリント路線になるというのは想定外だったのではないでしょうか。
昨年の白秋ステークスを勝利してオープン入りしてからは、ターコイズステークスこそ伸びを欠いて7着と敗退したものの、年明けの京都牝馬ステークス、京王杯SCの2着と好走続きとなりました。G3、G2で続けて2着ということで相手関係よりはむしろ自分自身との戦いが課題という向きもありましたが、前走のUHB賞ではオープンで初勝利も果たしました。
前走はルメール騎手の乗り替わりとなりましたが、今回はルメール騎手がタワーオブロンドンで参戦ということで、今年に入って2着2回のパートナーだった武豊騎手のもとへ手綱が戻ってきました。武豊騎手としては特に負けたくない舞台となっているのではないでしょうか。
リナーテは札幌の芝コースで【2-0-0-1】と勝率も高く、人気を背負うことにはなるでしょうが大崩はないのではないかと思われます。タワーオブロンドンやダノンスマッシュをはじめとして、アイビスSD勝ち馬のライオンボスにルパルー騎手、先日の北九州記念を勝利したダイメイプリンセスの半弟ダイメイフジにはリサ・オールプレス騎手と、WASJ開催当日ということもあって国際色豊かな顔ぶれで行われます。
それに加えて残すところあと2戦となるサマースプリントシリーズなど、見どころの多いレースとなりそうですね。