【南武特別2018予想】オジュウチョウサン、有馬記念へ向け負けられない戦い
この時期の1000万条件として破格の注目を集める南武特別が今週土曜日、東京競馬場で開催される。障害の絶対王者オジュウチョウサンが平地に再挑戦ということで、期待の声と否定の声は半々と言ったところかもしれないが、登録段階で8頭と少頭数での競走となったのは各陣営がオジュウチョウサンの未知の力を恐れた結果と言えるかもしれない。
夏に走った500万下の開成山特別では終始3,4番手につけて最終コーナー前から早じかけで先頭に立つと直線では他馬を寄せ付けない走りで見事1番人気に応え3馬身差をつける圧勝をみせたオジュウチョウサン。ジャンプもあるうえに平地より圧倒的に長距離を走らされる障害馬の中でも圧倒的な存在であるオジュウチョウサンにとって最大の武器は間違いなくそのスタミナにあるはずだが、500万条件であればスピードにおいても劣らないところを見せつけた。
前回の走りを見てしまえば重賞ならまだしも条件戦のここでももちろん1番人気は間違いないだろう。問題点があるとすれば9月に出走予定だった九十九里特別を左トモの違和感から回避している点か。大きな故障でもなく、これだけの馬なので大事をとっての回避ではあるとは言え順調さを欠いていることは確かである。平地の収得賞金では有馬記念出走は流石に厳しいため人気投票での出走が絶対条件であるオジュウチョウサンにとっては「やはり障害へ戻ったほうが無難なのでは」とファンに思われるような走りをしてしまうことだけは避けたいところ。
わずか8頭と少頭数であるが対抗馬には三冠牝馬アパパネ産駒の3歳馬ジナンボーも登録してきている。デビュー戦を快勝しクラシックも期待された素質馬ながら、怪我による長期離脱で未だこのクラスにいる。しかし今月迎えた復帰初戦を難なく勝利したあたり、その器は本物である可能性は非常に高い。全兄モクレレもスランプを脱し2連勝中であり、父ディープインパクト、母父キングカメハメハといったオーナーの金子氏による結晶とも言えるこの血統は今後も見逃せない。
また、同条件で常に好順位を上げ続けながら勝ち星までの後一歩が遠いブラックプラチナムなど面白いメンバーが集まった。オジュウチョウサンのおかげで注目度の非常に高いレースとなっているためファンたちに存分にアピールしてもらいたいものだ。