【プリンスオブウェールズS】エイシンヒカリ最下位の6着。敗因は「馬場」と「疲れ」か。

英国王室主催のロイヤルアスコット開催の中でも最高賞金を誇る英G1のプリンスオブウェールズSが15日に開催されました。日本から参戦したエイシンヒカリ(牡5、坂口正則厩舎)は先月仏のイスパーン賞を優勝したこともあってブックメーカーで1倍台の一番人気に推されておりましたが、結果は最下位の6着に敗戦。直線で見せ場を作るも力が及ばず連勝はストップしました。

優勝したのはマイドリームボート(牡4、英・C.コックス厩舎)、2着馬はファウンド(牝4、愛・A.オブライエン厩舎)、3着にウェスタンヒム(せん5、英・J.ゴスデン厩舎)が入着しました。

レースはエイシンヒカリがスタートから先手を主張してハナへ。道中は2番手につけたザグレーギャッツビーから厳しくマークされ、直線では一瞬見せ場を作るもこれまでのような伸びを見せることは出来ずに後続集団に飲み込まれてしまう結果となりました。

レース前の雨で馬場はソフト(7段階の6番目)の発表であったことも敗因の原因の一つとしてあげられそうです。あくまで画面ごしからでしか判断できませんが、下から2番目の馬場状態の悪さの発表ということからも日本では不良馬場に相当する悪コンディションだったと言えるでしょう。鞍上の武豊騎手はレース後に馬場コンディションについて「それは言い訳にならない」とコメントしておりますが、スピードのある逃げ馬にとっては不利な展開と馬場状態であったことは間違いないでしょう。

敗因は「馬場」と「疲れ」か？

起伏の激しいアスコット競馬場でこの悪コンディションではこの結果も仕方ないのかもしれませんが、武豊騎手が言うように馬場は言い訳にはできません。レースは最初から武豊騎手がペースをコントロールしていましたが、明らかにエイシンヒカリのペースではなかったですしスピードも落として進めていました。これは後続の馬に瞬発力を使わせてしまうペースそのものであり、近2戦の海外戦で見せていたようなノーブレーキで行かせるスタイルをあえて封じていたという印象です。

エイシンヒカリに疲労があってリスクを取ることを恐れたのだと推測していますが、いずれにせよ期待していたよりも評価の低いレース内容となってしまいました。このタイプの馬はマークされたら弱いですし負ける時は大敗というのも納得できるので致し方ないかもしれませんが、今後は駆け引きが絡んでも強いレースができる馬へと成長していってほしいと応援の気持ちを込めて願っています。