2016年に注目しておきたい「3頭」
2016年の競馬も春のG1へ向けて少しづつ盛り上がりを見せてきた。昨年は白い怪物の異名を持つ個性派のゴールドシップや、斑毛(ぶちげ)のブチコといったアイドルホースが競馬界を盛り上げてくれた。2016年は一体どんな馬が競馬界を盛り上げてくれるのだろうか?現段階で活躍が見込めそうな3歳有力馬「3頭」を今回は筆者による独断と偏見で選ばせていただいた。
今年注目しておきたい「3頭」は?
まず最初に紹介するのは今年の3歳馬の中でも期待の星である昨年の朝日杯の覇者「リオンディーズ」だ。父キングカメハメハ、母シーザリオ、兄はあの怪物エピファネイアという超良血馬である。500キロの大柄な馬格ではあるが、前肢の稼動域が広く柔軟性もある。キャリアはまだ2戦だがこれまでのレースを見る限りでは先行逃げ切りではなく追い込みタイプと言える。レースでは少し先走るところがあるのか騎手が沈めるのに苦労する一幕もあったが、まだまだ伸びる素質がある。無事に育ち2000m〜2400m級の重賞での活躍に期待したい一頭だ。
次に紹介するのは、リオンディーズと同じくキングカメハメハを父にもち、母は秋華賞馬のエアメサイアというこれまた良血馬の「エアスピネル」である。中央G1の朝日杯では、先程紹介したリオンディーズの後塵を拝する形で2位とはなってしまったが、そのポテンシャルは将来的には重賞を狙える程の逸材。こちらもキャリアはまだ3戦のみだが先行逃げ切りというよりはどちらかと言えば追い込みタイプのように思える。母エアメサイアの全レースで騎手を務めた武豊騎手が手綱を握るという点もポイントは高い。母がそうであったように今後もまだまだ成長が期待できる馬と言える一頭ではないだろうか。
最後に紹介するのは父ディープインパクト、母ウィキッドリーパーフェクトという血統の「ハートレー」。ディープインパクト産駒の中では一番気になる一頭としてこの馬を挙げさせていただいた。重賞初制覇を果たした前走のホープフルS(G2)では騎手の合図に対する反応の早さ、踏み込みの力強さをアピールした。一戦目より二戦目とレース内容が良くなっていて次戦も期待したくなる一頭である。ただ、キャリア2戦中2戦とも出遅れや出足の鈍さが目立つのでスタートやペースの速いレースへの対応は今後の課題になりそうだ。
以上3頭の馬を紹介させていただいたが、やはり話題は超良血馬のリオンディーズとエアスピネル2頭に集まりやすいだろう。そこでハートレーのような2頭を脅かす存在になり得そうな馬を探してみるのも面白そうだ。まだまだ力を内に秘めた隠れた名馬も眠っているかもしれないと考えると、2016年の楽しみはまだまだこれからである。