よりどりみどり?今年の武豊の2歳馬がすごい!
日本競馬において武豊のなした功績は計り知れないものがあるでしょう。デビューから騎手として数多くの記録を塗り替え続け28年間になります。デビュー3年目で初のリーディングジョッキーを獲得してからは毎年お決まりのように獲得。これまで合計18度の最多勝利騎手を受賞していますが、近年その活躍に陰りがみえ、6年間最多勝利を受賞していません。
勝てなくなった原因は2010年に起きた落馬による後遺症であるとか様々な憶測もなされていますが、今でも上位であることには変わりありませんが、武豊が年間100勝もしていないというだけで、大きく報道されるほどに期待のある騎手であるということは想像に固くありません。
そんな不調に悩まされ続けたこの5年間でしたが一条の光がさしたのが一昨年のダービー、みなさんご存知のキズナによる勝利でした。長らくビッグタイトルから遠ざかっていた武豊にとって復活の兆しはまさしくこの瞬間からだったのではないでしょうか。キズナとのコンビは多くの期待をもたらしましたが、本来キズナは佐藤哲三のお手馬。佐藤の落馬により武豊のもとに渡り、ダービー制覇となりましたが、棚ボタと取られてもおかしくないダービーともいえます。
ところが今年の武豊が乗る2歳馬は当たり年!数多くの素質馬を見事勝利に導いてきており、将来のクラシック馬と言われる馬に何頭も乗ってきています。このまま勝ち進んでいけば、本当にどの馬にのってダービーへ出走したものか嬉しい悩みが実現することもありえます。
ここでは、そんな武豊のお手馬たちをご紹介いたします。
まずは先日の京都2歳ステークスを見事優勝したドレッドノータス(牡馬2歳)。母ディアデラノビアは愛知杯、京都牝馬S、フローラSなど重賞勝利している良血。未だ2戦ですが重賞勝利により賞金の不安はありません。まずクラシック路線へ駒を進めてくることでしょう。
続きましてエアスピネルです。こちらも2戦2勝ですが、デイリー杯2歳Sでは小倉2歳Sを勝ち1番人気で出走していたシュウジを抑えての勝利と、強い相手を下しての勝利で非常に期待の持てる馬です。母のエアメサイアは秋華賞を制覇しており、先ほどのディアデラノビアとしのぎを削った1頭ということもあり、エアスピネルとドレッドノータスではドラマチックさもあります。
そして最後にスマートオーディンです。デビューから2戦はデムーロ騎手による出走だったのですが、東京スポーツ杯2歳ステークスではデムーロ騎手が1番人気ロスカボスによる出走ということもあり武豊により出走したところ、見事に優勝したという馬です。今後の主戦がどちらになるかは流動的かもしれませんが非常に面白い馬です。3戦2勝とすでに1敗していますが、その1敗もこれまた素質馬として期待されるブラックスピネルの2着なので、スマートオーディンの素質を貶めるような敗北ではありませんでした。
この3頭がすでに重賞勝ち上がりを果たし注目されています。すでに3頭いるというのは非常に頼もしいですが、それ以外にも勝ち上がりを果たした馬もいます。その中で1頭個人的に楽しみにしているのがポルトフォイユです。
ポルトフォイユは母の母エアグルーヴという今最も日本でアツいファミリーラインです。母ポルトフィーノにも武豊が騎乗し、エリザベス女王杯ではスタート直後鞍上武豊を振り落としカラ馬のまま1着入線という伝説を残した素質馬でもあります。当然期待をもってデビューしたポルトフォイユも、見事な走りで新馬戦はクリアしたのですが、残念ながら屈腱炎を発症し現在治療中。現段階でもまだ復帰に目処が立っていないあたり3歳時の活躍は非常に厳しい物があるとは思いますが、もしも無事に復帰できたとしたら、楽しみにしたい1頭です。