【朝日杯FS予想2017】武豊18度目の挑戦、今年こそ優勝し“完全制覇”に再び王手となるか?!

12月17日(日)は阪神競馬場で「朝日杯フューチュリティステークス」が開催されます。大阪杯とホープフルステークスがG1に格上げされるまでは、平地G1競走の完全制覇までこのレースを勝つのみとなっていた武豊騎手ですが、今年この2つのレースがG1へ昇格したことで完全制覇は更に遠のいてしまいました。

しかし、G1として第1回目となる大阪杯を見事にキタサンブラックで制し、完全制覇までは残すところ朝日杯フューチュリティステークスとホープフルステークスの2レースとなりました。今年の朝日杯フューチュリティステークスを制すことができれば再び完全制覇までリーチがかかることになります。

朝日杯は17戦0勝、今年こそ優勝し“完全制覇”に再び王手となるか?!

武豊騎手はこれまで朝日杯フューチュリティステークスには17回騎乗し、4度の2着があります。一昨年2015年には1.5倍の1番人気に推されたエアスピネルで完全制覇に大きな期待がかかりましたが、ミルコ・デムーロ騎手が騎乗するリオンディーズに交わされ2着に惜敗。レース後に「空気の読めないイタリア人がいたもんで・・・」とジョークまじりのコメントを残して爆笑を誘ったのが印象に残っています。

今年は小倉2歳ステークスを勝ったアサクサゲンキ(牡2、栗東・音無秀孝厩舎)とのコンビで挑む予定となっております。前走の京王杯2歳ステークスでは勝ち馬のタワーオブロンドンに差をつけられて3着に敗退。前走の1,2着馬とは今回も再び対決することになりますが、勝負付けは済んだと見るファンも少なくないでしょう。距離はひとまず1400mをこなしてきましたが、一瞬の脚しか使えないタイプのこの馬にとっては阪神マイルも決して楽な舞台とは言えず、前評判としてはそこまで高くないといった印象です。

距離の不安はどうしても払拭できませんが、血統的にはこなしてもおかしくない血統です。ストームキャット系に母父ディキシーランドバンドでノーザン同士の配合という血統で、同産駒のシベリアンバードはNHKマイルCで4着するなどマイルまでは守備範囲ですし、半姉のラビットランがローズSを勝利していることを始め、兄弟の実績からも距離は行けそうな感じはしております。

まさかの脚質転換?溜めて末脚勝負も?!

同馬を管理する音無調教師は「スタートがいいから前で競馬をする形になっているけど、お姉さん(ラビットラン)は脚をためる形で1800メートルのローズSを勝った。しかも、あの馬はタピットの子だからね。距離がこなせない血統じゃないと思うし、それを試すチャンスだと思う」と脚質転換をにおわせるコメントも残しております。

全5戦はほとんど番手からの競馬でしたので、今回はペースを引き上げていく競馬で勝負しかないかと予想しておりましたが、G1で1,2番手から押し切るのは至難の業ですし、今回は前に強い馬が一頭おりますので、脚をためる競馬を試すのは未知なる魅力も出てきて面白そうです。アテにしていいかと言われるとなかなか難しいところではありますが、今年はミルコ騎手も不在ですし、エアスピネルの時と違って今年は気楽な立場。一発があってもおかしくないでしょう。

今年朝日杯フューチュリティステークスを勝てば、武豊騎手は年末のホープフルステークスでG1コンプリートの大記録が懸かります。G1昇格についてはまだまだ賛否両論分かれているホープフルステークス。武豊騎手がここを勝ってくれれば、年末最後のG1もかなり盛り上がるのではないでしょうか。