日曜の東京メインは「毎日王冠」が行われる。秋の大一番・天皇賞（秋）へ直結する前哨戦ゆえに実力馬の信頼度が極めて高いレースだ。昨年も1番人気馬が勝利し、直近7年で6勝2着1回と圧倒的な成績を残している。

さらに、この5年間は1番人気と4番人気が揃って馬券圏内に入っており、人気薄に期待するのはリスクが高いレース構造といえる。

臨戦過程を見ると安田記念やエプソムCといった左回りで周回しないコース、そして3歳馬ならダービーからの秋緒戦が好走傾向にある。脚質は先行勢が有利だが、後方から差す場合でも1番人気馬であれば信頼度は高い。

世代傾向では近年3歳馬が強く、4・5歳馬は2・3着が多いのが特徴だ。こうしたデータを踏まえ、注目すべきは以下の4頭。

まずはサトノシャイニング。春のクラシック戦線で上位を賑わせた実力馬で、秋の飛躍にむけて大事な一戦となる。クラシックでは善戦止まりだったが、2月のきさらぎ賞勝ちの内容は強く、同じ1800mが舞台となるここは期待度が高い。

次にチェルヴィニア。牝馬G1を2勝し、ジャパンCでも4着。今年は京都、メイダン、阪神で奮闘も結果を残せなかったが、得意の東京コースに戻るここは条件好転。底力に期待したい素質馬だ。

そしてホウオウビスケッツ。昨年の2着馬で、東京1800mはベスト舞台。どんなコースでも安定して先行でき、馬場を問わない安定感は魅力だ。その中でも特に得意としている東京コースとくれば巻き返しの期待十分だ。

最後にエルトンバローズ。過去に1着・3着と好相性の舞台。マイルCSでも2着に好走している実力馬だ。骨折休養明けで9カ月ぶりの実戦となった前走は本来の伸びを欠いたが、得意条件のここは巻き返しに期待。

秋の王道路線を占う一戦、今年も上位人気馬の牙城は崩れないのか。それとも歴史を覆す一発が飛び出すのか、見逃せない戦いとなる。