中山競馬の開幕週を飾る一戦、そしてサマーマイルシリーズを締めくくるハンデG3「京成杯AH」です。マイル路線の主役を狙う馬達から、ハンデ戦ということで虎視眈々と賞金稼ぎを狙っている馬達が押し寄せ、例年多頭数で予想も難解なレースとしても知られています。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。

エリカエクスプレス（牝3、杉山晴紀厩舎）

今年1月のフェアリーSで圧巻の走りを見せつけた実力馬のエリカエクスプレス。好位から抜け出すと後続を寄せつけず3馬身差で快勝し、勝ち時計1分32秒8は従来のレコードを大幅に更新する驚異的な内容でした。続く桜花賞では1番人気に推されながらも雨馬場とハイペースが響き5着、前走オークスは距離が長すぎたことで10着に敗れましたが、いずれも敗因は明確です。今回は得意とする中山マイル戦。舞台適性の高さは証明済みで、開幕週の速い馬場もプラス材料です。重賞制覇の舞台に再び戻り、冷静に脚を運べれば勝ち負け必至と見られます。

コントラポスト（牡5、菊沢隆徳厩舎）

重賞勝利こそありませんが、近走は安定感が光るコントラポスト。今年のダービー卿チャレンジトロフィーでは2着に好走し、エプソムカップでも5着と健闘しました。特にダービー卿CTでは道中スムーズな競馬で勝ち馬に迫る走りを見せ、地力の高さを証明しました。前走の巴賞でも1番人気に推されて2着と力を示しており、大崩れの少ない堅実なタイプです。中山マイルは【2-2-2-1】と好相性で、舞台適性は疑いようがありません。追い切りの動きも良く、気配は上々。差し脚質は京成杯オータムハンデの流れにもマッチしており、重賞初制覇の可能性は十分にあるでしょう。

シヴァース（牡4、友道康夫厩舎）

前走の関屋記念で5着に入線した良血馬のシヴァーズ。スタートを決めて好位3番手を追走し、折り合いもついていましたが、例年スローになりやすい関屋記念が今年はハイラップとなり、末脚勝負の展開に。爆発的な決め手を持つ馬たちに屈し、最後まで伸びたものの切れ味の差が出てしまいました。内田騎手も「力は出し切ったが切れ負けした」と振り返っており、不運な一戦だったと言えます。3走前に3勝クラスを突破し、重賞挑戦はまだ経験浅いですが、先行力を活かせる展開なら十分に通用する力があります。京成杯オータムハンデは中山マイルという舞台で流れが変わりやすく、巻き返しに期待したい1頭です。