【日経賞予想2018】キセキ、復活なるか?ルメールとコンビ復活
今年の日経賞は登録が15頭。例年以上の頭数が集まったと言っていいでしょう。メンバーも多種多様ですが、中でも注目したいのが昨年の菊花賞馬キセキです。菊花賞では非常に強い勝ち方でG1タイトルを奪取する事に成功しました。
その後の暮れの香港ヴァースでは、雨が降る超極悪馬場の菊花賞を走った疲れもあってか9着に敗れ、その後は休養に入っておりました。厩舎に戻ってきてからはここを目標に入念に乗り込まれ、暮れの借りを返すための土台を固めてきました。
前走は疲れや輸送など、懸念される材料はいくつかありましたが、それでも当日は2番人気に推されるほど期待が集まりました。能力が高い一頭であることは間違いありません。とは言え、前走は直線で馬がファイトせず、自ら止まってしまったという印象があります。現実はそう甘くなく、良いところなく9着に敗れるという結果でした。
馬をピークにもっていくのはどんなに経験値がある敏腕トレーナーでも簡単な事ではありません。どこで100%にするのかをまず考えなければいけませんが、キセキの場合だと菊花賞は間違いなくメイチの仕上げだったと言えるでしょう。香港に遠征せず、菊花賞馬と相性の良い有馬記念という選択肢もあったとは思いますが、陣営の選択肢は香港ヴァースでした。
もちろん、有馬記念に出走していても好勝負になった保証はありませんし、陣営の選択を責める事は出来ません。オーナーと軋轢を起こすようなローテーションは問題がありますが、キセキの場合はオーナーも快諾しており問題はありません。
今回は国内での復帰戦となります。メンバーを見渡す限りそれ程強敵はいないように見えますが、甘く見ていると足元を掬われる可能性があるので要注意が必要です。キセキの能力が抜けているとは言え、海外帰りの初戦はどうしても重い印を打ちづらくなります。先々週の金鯱賞で海外帰り初戦のサトノダイヤモンドが3着に敗れているように、能力の高さだけを見て信頼しすぎると痛い目をあう可能性もあります。
今回は主戦のM.デムーロ騎手から新馬戦で手綱を握ったC.ルメール騎手へと乗り替わりとなります。距離は前走の2400mから100m距離延長の2500m。そして舞台は初の中山コースと、条件は色々と変わりましたが、ここで評価を落とすのは早計。疲れが残っていた可能性が高い前走からの巻き返しに期待したいところです。このあとは天皇賞春へ向かう予定となっており、本番を前に弾みをつけておきたいところでもあります。今年の中長距離G1で主役級の活躍が期待される一頭なだけに、注目の集まる一戦となりそうです。