【カノープスステークス2025予想】先行勢の攻防必至、展開次第で伏兵浮上か?

今週日曜の京都競馬10レースは、ダート1800mで行われる3歳以上オープン・ハンデ戦「カノープスステークス」だ。今年から条件が変更されており、過去データの蓄積がないため、各馬の取捨が難しい“未知数の一戦”となる。展開次第で勢力図が一変する可能性が高く、波乱含みの舞台だ。
注目は、キズナ産駒の5歳牡馬ジューンアヲニヨシ。前走のシリウスステークスでは約3か月ぶりの実戦ながら3着と好走し、地力の高さを示した。得意のダート1800m戦では【3-2-1-2】と安定感抜群。引き続き手綱を取る西村淳也騎手とのコンビも心強く、叩き2戦目でさらに上積みが見込める。2走ボケさえなければ、ここも勝ち負け必至の存在だ。
対するのは、リアルスティール産駒の4歳セン馬スナークラファエロ。昇級初戦かつ長期休養明けという厳しい条件だが、ダート転向後の安定感は目を見張るものがある。3歳時のユニコーンステークスでは10着に敗れたが、その後は逃げの手に転じて2連勝。持ち味の先行力を武器に一気に押し切る競馬で上位進出を狙う。今回は同型のレアンダー、ジュライステークス勝ち馬シゲルショウグンとの先手争いがカギを握る。ペース次第では、序盤から激しい主導権争いになる可能性もある。
一方、展開が前傾すれば、差し・追い込み勢にも浮上のチャンスが訪れる。中でも注目は、マクフィ産駒の6歳牡馬ヴァルツァーシャル。前走のエルムステークスでは10着に敗れたものの、叩き2戦目の今回は状態が一変する可能性がある。昨冬にはボルックスステークス、マーチステークスを連勝し、オープン上位でも通用する実績を残している。末脚がハマれば、直線一気の差し切りも十分にあり得るだろう。鞍上には新たに和田竜二騎手を迎え、経験豊富な手綱さばきがどう生きるかも注目だ。
データがない一戦だけに、過去の実績や展開だけでは読み切れない難しさがあるカノープスステークス。しかし、ハンデ戦らしく勢力が拮抗しており、勝負の行方はわずかなコンディション差や一瞬の判断に左右される。実績馬が順当に押し切るか、それとも勢いある新興勢力が波乱を起こすか。京都のダート1800メートルで繰り広げられる激戦から、冬のダート戦線を占う注目の一戦となりそうだ。

