【インターナショナルS予想2024】シティオブトロイ確勝級、問題は“相手選び”
21日は欧州における中距離王者決定戦「インターナショナルS」が開催。
日本から参戦するドゥレッツァの激走にも期待したいところだが、主役は英ダービー馬のシティオブトロイと見て間違いないだろう。
昨年7月にデビューし、イギリスの2歳戦としては最も賞金が高いG1のデューハーストSを無敗で快勝。今年初戦の英2000ギニーこそ9着に敗れたが、続く英ダービーでは見事快勝し、巻き返しを達成した。そして前走のエクリプスSでは古馬相手に優勝と、完全に勢いを取り戻した。
G1実績はメンバー最上位で、しまいの爆発力も上位。英ダービーが行われたエプソムダウンズ競馬場は約600mという長い直線が特徴的だが、ここで見せた進路取りや末脚を見ると、同じく長い直線が特徴的なヨーク競馬場との相性は良さそうだ。英ダービーではラスト100mで急坂が待ち構えていたが、今回は平坦な直線コース。紛れが少なく実力通りに決まりやすいコースということで、本来のパフォーマンスさえ発揮できればここも勝ち負けになるはずだ。良馬場開催ならむしろいつも以上のキレを見せて圧勝も有り得るだろう。
問題は相手だが、今回対抗馬として最有力視しているのは重賞3連勝中のカランダガンだ。
前走のキングエドワード7世Sは6馬身差の圧勝で、大舞台へ向けて絶好の弾みを付けてきた。序盤は後方2番手と控えて追走し、直線入口でもまだ後方だったが大外へ持ち出されてスパート。一気に伸びてラスト300mを過ぎたあたりから先頭に躍り出ると、そこからは一気に後続を突き放して完勝した。
後方で控えた馬が上位を占めており展開が向いた面もあるが、6馬身差を付けた勝ちっぷりは展開の恩恵を差し引いても十分に強い。トビの大きな走法で、瞬発力というよりは持ち前のスタミナを活かして長く良い脚を使えるタイプで、直線の長いヨーク競馬場はベスト舞台と言って良いだろう。
フランス調教馬による勝利は1987年トリプティクまで遡らないと無く、セン馬は3着までと言うデータもあり、データ的には狙いにくい1頭となるが、能力を考えれば十分に狙える馬であろう。むしろこれで人気が抑えられているなら妙味も生まれてくる。勢いと実績は十分で、高い舞台適性も見込める1頭ということで、ここは最大の対抗馬としてカランダガンを有力視したい。