【朝日杯FS予想2024】タフな持続力タイプのアルテヴェローチェ、今の京都は合う
サウジアラビアRCを制して駒を進めてきたアルテヴェローチェ。
サウジアラビアRCは毎年ラップ構成がバラバラだが、近年は少頭数で流れており、今年も前半3Fは34秒0、後半3Fは35秒3のハイペースだった。これを勝負どころで外へ出しての末脚一閃で快勝。時計はレース歴代2位タイの1分33秒0で、水準以上の数字と言えよう。
朝日杯FSにおいては以前はさほど前半から速くなるということは無かったが、近年は長い距離への適性が見込める馬はホープフルSへ向かうようになったため、短距離やマイラーの割合が多くなっきた。このため、前半から速いラップを刻んでいく傾向が見られる。ハイペースの追走力があり、前走も大外ぶん回しの競馬でも垂れずに突き抜けており、タフに伸ばせる持久力に優れた脚もあるアルテヴェローチェにとっては好都合の傾向だ。
ただ、今年は何と言っても“京都”が舞台となる点が大きなポイントとなる。サウジアラビアRCと朝日杯FSは近年直結度の高いレースという印象もあるが、これはおそらく東京と阪神マイルの直結度があったからこそという印象。今年は京都のマイルが舞台となるので、ラップなどは例年の傾向通りにならない可能性も十分にあると考える必要があるだろう。京都が初の馬は他にも多くおり、コース適性の課題はアルテヴェローチェ1頭のみに限らないため、これまでレースぶりや想定される脚質タイプから分析するしかない。
今の京都は馬場も荒れており、速い上がりよりもタフな馬場に対応できる馬から狙っていきたいところ。ただ、そうなってくるとやはり結局はアルテヴェローチェが有力馬として浮上してくると言わざるを得ない。札幌のデビュー戦を快勝しておりタフな馬場への適性も問題なし。稍重のタフなサウジアラビアRCも大外から差し切っており、キレというよりはタフな持続力タイプ。これまでの勝ちっぷりからも地力は上位。見込まれる京都適性の高さと実力の高さを考えると、アルテヴェローチェは無視できない1頭と言えそうだ。