松山9年目でG1初制覇!家族の力がひと押しか
16日(日)に中山競馬場で開催された第77回皐月賞は、松山弘平騎手(27、栗東・フリー)がデビュー9年目にして初のJRA・G1を優勝した。
レース当日は9番人気のアルアインに騎乗し、道中は4番手追走。最後の直線は内から抜け出し、1分57秒8のコースレコードタイで優勝した。アルアインが1着ゴールしたのはファンの目から見ても明らかであったが、松山はゴール後もまだ疑っていたのかややソワソワしながら周回しているように見えた。
しかし、ターフビジョンに映る自分の姿と着順掲示板に表示されたアルアインの11番という数字を確認すると、緊張していた表情に笑顔が溢れ、何度も拳を上に上げて喜んだ。レース後のインタビューでも、「あっち(ターフビジョン)を見た時に自分が写ってたので、すごい嬉しくて、ついにやったんだなっていうので何度も拳を上にあげました。」と答えており、その喜びの大きさがインタビューからも伝わってきた。
追っているときはどんな気持ちでした?という記者の質問には「はじめてのG1を勝てるっていう時だったのですごい必死になってしまって、最後は少し外側に寄れてしまいましたのでそこは申し訳ないなと思いました。」と、喜びの気持ちを伝えながらも謙虚な姿勢を見せた。
正直私の個人的な馬券は大外れで負けてしまったが、若いジョッキーが初めてG1を勝利するとやはり嬉しいものだ。松山の本当に嬉しそうな姿を見た時、素直に彼を称賛する気持ちになった。インターネットの某掲示板でも「6万負けたがあの笑顔でスッキリしたわ!」「馬券は外れたけど正直感動した 。おめでとう」「松山よくやった!!!おめでとう!」と彼を称賛する声が多かった。
それだけにレース内容は良いものだったし、懸命にアルアインの手綱を押し続ける彼の姿からも「G1を獲りたい!」という気迫が伝わってきた。今年は2月に女児も生まれた松山。父親になってから挑む初のG1で、初勝利のチャンスがかかっていたこのレースにかける想いは例年よりも強かったのかもしれない。さらに自身が競馬の道を志すきっかけになった人である大の競馬ファンであったとされる祖父(松山が小学6年生の時に他界)についても「ゲート裏で力を貸してくれないかなと願ったりしていた。最後に一押ししてくれた」と亡くなった祖父に感謝をし、「チャンスをいただいて感謝。祖父が競馬が好きな人だった。取ったよって報告できます」とコメントをしており、天国の祖父へ最高の贈り物を届けた。
次の目標は日本ダービーだ。今後はG1ジョッキーとしてさらなる高みを目指していってもらいたい。松山騎手、G1初制覇本当におめでとう。