笠松競馬で総額3億円超の申告漏れ。騎手ら馬券購入、餌代水増しも
岐阜県地方競馬組合は19日、名古屋国税局から笠松競馬関係者による所得税の申告漏れの指摘を受け、19日から22日の笠松競馬開催を自粛することを発表した。これにより、同日から4日間の日程で開催予定だった「第17回睦月(SP3)シリーズ」は中止となった。
笠松競馬所属の騎手や調教師ら約20人が、名古屋国税局から総額3億円を超える所得隠しを指摘されたとしており、騎手や調教師を中心に聞き取りをする予定という。
中央競馬や地方競馬の騎手や調教師は、競馬法で馬券の購入が禁止されている。笠松競馬は昨年6月、当時の騎手3人と調教師1人が馬券の購入に関わった疑いがあるとして、競馬法違反容疑で岐阜県警の家宅捜索を受けていた。同年8月、4名は騎手・調教師の免許を更新せず、引退した。
昨年の税務調査で、引退したこの4人を含む多くの関係者が内部情報を悪用し、利益を得ていた疑いが浮上。今回は馬券購入の疑いだけになく、人件費や競走馬の餌代の水増しなどの指摘を受け、笠松競馬に所属する騎手や調教師、その知人ら約20人が名古屋国税局の税務調査を受けることとなった。申告漏れの総額は3億円を超えるとされている。