キングカメハメハ系が着実に根付いてきている
ロードカナロアがファーストクロップから桜花賞を制し、皐月賞へも有力馬を送り込み、ルーラーシップも桜花賞で3着、そしてわずか2世代でサイアーランキングトップ10入りし既にGⅠ菊花賞のタイトルも獲得した。2頭の産駒ともキングカメハメハの直仔と比べても、少し短距離・スピード寄りか、長距離・スタミナ寄りかというくらいで、能力は見劣りしない印象も受ける。
このあとに控えているキングカメハメハ系の後継種牡馬も非常に強力で、挙げればキリがないがドゥラメンテを筆頭に当然期待も大きくなる。
考えてみればキングカメハメハはサンデーサイレンス以来の万能な種牡馬である。日本競馬史上最強クラスのスプリンターであるロードカナロアから、ダートのチャンピオンホースであるベルシャザールにホッコータルマエ、そして中長距離にはルーラーシップやドゥラメンテをはじめとした後継馬が何頭もいる。また今後ブエナビスタ・ジェンティルドンナ・ハープスターらの仔がそのラインナップに並ぶかもしれない。
サイアーライン、○○系としてはディープインパクト系、なんならサンデーサイレンス系の孫世代全体、ステイゴールド系やハーツクライ系を含めても、キングカメハメハ系のほうが強力かつ隙のないオールラウンドな布陣という現状の印象さえある。
ステイゴールドは既にこの世を去り、現在のサイアーランキング上位種牡馬はキングカメハメハ・ハーツクライ・ダイワメジャーが同期で今年17歳、ディープインパクトが1歳下の16歳とほぼ同世代で各馬とも種牡馬として晩年に差し掛かっている。
各サンデーサイレンス系の種牡馬は現状ではキングカメハメハ系のブルードメアサイアーとしての活躍のほうが目立つが、キングカメハメハ以外からもサイアーラインが根付き伸びていってほしいものである。