【天皇賞秋2015】小島太厩舎2刀流、久しぶりの本気モード!
一流たちが激戦を繰り広げる中距離王者決定戦「第152回天皇賞秋」がいよいよ11月1日に開催される。小島太厩舎は今年二頭の馬を出走させる予定だ。現在厩舎の稼ぎ頭であるディサイファと、今夏重賞初勝利を挙げた夏の上がり馬ダービーフィズである。小島太厩舎は今年の夏も札幌記念で同じ馬での二頭出しを行っており、ディサイファが1着でダービーフィズが3着と見事に二頭とも馬券圏内に入着させた実績を持つ二刀流使いだ。
一頭目のディサイファは昨年2014年の天皇賞秋にも出走したが結果は12着に敗れている。昨年この馬から買っていた競馬ファンならご存知かと思われるが、スタートでは掛かるは直線でも飛び跳ねるは前は詰まるはで見せ場なく終わってしまった。前走の毎日王冠では4着と健闘していただけに残念な結果であった。しかし今年のディサイファは昨年以上に好調ぶりが目立つ。昨年と同様に前哨戦である毎日王冠に挑み、その毎日王冠では直線で騎手のステッキが馬の顔に当たったり両サイドから挟まれたりで苦しい闘いを強いられるも一度は前に行かれたところから差し返して2着に粘り込んだ。逃げるエイシンヒカリまでは届かなかったが着順以上に強い競馬を見せてくれた。近4戦全て3着内と好調で、その急成長ぶりからも期待したい一頭である。
二頭目のダービーフィズも今年の夏競馬で急成長を遂げた夏の上がり馬だ。7月の函館記念(G3)を制して重賞初制覇を達成し、続く8月の札幌記念では直線で鞍上岩田騎手の得意技イン突きを披露して3着に粘り込んだ。しかも札幌記念を勝ったのは同じ厩舎のディサイファで、二頭揃って馬券に絡むという厩舎孝行ぶりを見せた。本番の天皇賞秋では岩田騎手からC.デムーロ騎手へと乗り替わりになるが、短期免許で出稼ぎに来ているC.デムーロ騎手にとってもここは勝っておきたいビッグレースだろう。メンバーの中では実績的には格下扱いになるかもしれないが、夏に急成長を遂げた馬による快進撃があってもおかしくない。
小島太厩舎は実は以前にも天皇賞秋を二頭出しで挑んだことがある。2000年の「第122回天皇賞秋」で、イーグルカフェとサクラナミキオーの二頭を出走させている。しかし結果はイーグルカフェ4着とサクラナミキオー12着で両馬とも敗れている。15年ぶりに二頭で挑む天皇賞秋は久しぶりの本気モードの現れか。今年厩舎のトップであるディサイファが6歳になり、陣営も今年の天皇賞秋にかける想いは強いだろう。天皇賞はこれまで数々のドラマを生んできたビッグレースだが、今年は「本気」を見せた小島太厩舎によるドラマが繰り広げられるかもしれない。