【スワンS2017】復調レッツゴードンキ、香港スプリントへ向けて弾みを!

前走のスプリンターズSでは一瞬やったかと思った所にレッドファルクスの強襲にあい2着惜敗となったレッツゴードンキ。3歳時の桜花賞以来のG1制覇なったかと思っただけに惜しまれる一戦だった。

今度は1ハロン距離を延ばし、1400mのスワンSに駒を進めてきた。過去の実績を見る限りレッツゴードンキの適性距離は1200mから1600mとされるが、今回の1400mも適性距離だと言えるだろう。牝馬の為、牡馬より斤量が2キロ軽いのも有利に働くわけだし、十分主役になれるチャンスがあると言っていい。過去の高松宮記念2着、スプリンターズS2着という実績からも、G1クラスの牡馬相手でも非常に強いメンタルを持って挑むことができる牝馬であることは実証済みである。

年内は12月10日に香港のシャティン競馬場で行われる香港スプリントを最大の目標にすると月初に発表。スプリンターズS後は「香港に選出されるとして直行となると少し間が空くので、もう1戦するかどうかは状態を見ながらオーナーと相談します」と梅田調教師は慎重なコメントを残していたことだし、本賞金もあるので無茶なローテーションをさせる必要はないはずだが、G1のスプリンターズSが終わって間もなくスワンSへ進めてきたということは状態も悪くはなさそうだ。

この馬は脚質に自在性があるのが強みの1つ。桜花賞を逃げ切って優勝したかと思えば、今年の京都牝馬Sでは大外から見事な差し切り勝ちを果たした。スワンSが行われる京都の芝1400mは、その優勝した京都牝馬Sと同じコースと距離だし、相性は良い舞台。次走にはJBCスプリントへの出走も候補に上がっていたので、そちらになった場合は取捨に迷うところであったが、京都の1400mなら信頼度は高い。

レッツゴードンキは非常に操縦性が良く、馬の上で豪快に鞭を振るう騎乗スタイルの岩田康誠騎手の支持にもしっかりと反応してくれる精神力がある。3~4歳で一時期は不振に陥ったこともあったが、昨年夏あたりから復活の兆しが見え始めると、今年は初戦の京都牝馬Sを優勝し好スタートを決めると、ヴィクトリアマイルでは11着と崩れたが、高松宮記念とスプリンターズSで2着と春と秋の大きな舞台でも力を発揮した。牝馬は一度調子を落とすとなかなか復調しないと言うが、復調した今なら十分狙える。

レッツゴードンキも年が明ければ6歳となる。年内の戦いが終わったら現役生活にピリオドを打つ可能性も低くはないだろう。ここはスワンSと香港スプリント連勝を果たし、輝かしい実績を残してもらいたいところである。