【フェブラリーS予想2018】ノンコノユメ完全復活か?“3度目の正直”狙う

2018年の最初のG1競走、フェブラリーSがいよいよ今週末開催されます。一昨年にホッコータルマエ、昨年はコパノリッキーと、近年日本のダート界を牽引してきた馬たちが立て続けに引退しており、現在確固たる主役が存在しないと言われているダート界。1年に2回しかないダートのG1の一つ、フェブラリーSは次期王者を決めるにはふさわしい一戦と言えるのではないでしょうか。

今回は何と言ってもゴールドドリームとテイエムジンソクの2強対決が見もの。もう一つのダートG1であるチャンピオンズCではゴールドドリームがテイエムジンソクをクビ差で差し切って優勝。昨年のフェブラリーSの覇者で同年のJRA賞最優秀ダートホースにも選ばれたことからも、ゴールドドリームが一歩リードという印象がありますが、昨年5歳春に本格化した遅咲きの上がり馬テイエムジンソクの勢いも目を見張るものがあります。何れにせよ、この2頭が今のダート界で最も注目されている2頭と言ってよいでしょう。

2強ムードが色濃いフェブラリーSとなりましたが、こういう時こそ波乱は起きるもの。ベルシャザールとホッコータルマエの2強オッズとなった2014年のフェブラリーSは、スローペースの好位をスムーズに進めた最低人気のコパノリッキーが快勝し、94万円馬券が飛び出す驚きの結果となりました。 2強ムードを打ち砕く馬の目星をつけておくことも必要です。

前走レコードVで華麗な復活劇を果たしたノンコノユメ、三度目の正直なるか?

前走の復活Vで2強ムードに待ったをかける存在として一気に浮上してきた6歳馬、ノンコノユメ。

3歳春に青竜Sで初のオープン勝ちを収めると、続くユニコーンS、大井で行われたジャパンダートダービーを連勝し、休養を挟んで迎えた古馬混合の武蔵野Sまで破竹の4連勝で突き進み、ダート界のニューカマーとして頭角を現しました。さらに、同年のチャンピオンズCと翌年のフェブラリーSで2着に入着し、ダート界の世代交代の旗手として注目を集めました。

しかし、上半期の総決算といった位置づけの帝王賞を2着に敗れた後、陣営は去勢手術を施す決断を下します。セン馬となった4歳後半からはさらに順位が崩れ、馬券にも一切絡むことがなくなってしまいました。

昨年のフェブラリーSやチャンピオンズCでも見せ場なく敗れ、かつての輝きは失われたように思われましたが、今年の始動戦となった前走の根岸Sでは直線で1番人気のサンライズノヴァとの追い比べを制し、レコード勝ちを収め、2年2ヵ月ぶりの勝利で重賞4勝目を果たしました。復活を待ち望んでいた陣営やファンにとっては感涙ものの喜びではなかったのではないでしょうか。

レースを振り返ると、確かにノンコノユメ向きの前が飛ばす高速ダートの展開でしたし、4コーナーで前が減速している中でスピードに乗せて3~4コーナーをまわれた点など、復活するには完璧な競馬だったと言えるでしょう。レースが終わってしまえばなんとでも言えますが、58kgを背負って出し切っての完勝は、「まだこの馬は終わっていない」と思わせるには十分な内容だったと言えるでしょう。

フェブラリーSは今回で3度目となりますが、緩みないペースで進んだ1回目のフェブラリーSでは2着に入着する実績もありますし、本番でも平均以上の流れになれば最後にまた見せ場を作ってくれる可能性は十分あります。華麗な復活を果たした6歳セン馬、2強ムードに風穴を開けるか?久しぶりにノンコでを見てみるのも良いでしょう。