今年の3歳馬は強すぎる?心躍るクラシック戦線

記事「今年の3歳馬は強すぎる?心躍るクラシック戦線」のサムネイル画像

皐月賞トライアルの弥生賞が終わり、クラシックへ向けて各陣営が少しづつ駒を進めてきた。馬券的には堅い決着となった弥生賞ではあったが、レースレベルは高いものであった。朝日FSを制したリオンディーズには2月は毎週のように重賞をかっさらっていったデムーロ騎手がタッグを組んだ最強コンビ、朝日FSの2着馬エアスピネルにはその母であるエアメサイアの手綱も握っていた武豊騎手との歴代親子コンビ、そしてこのクラシック有力候補の2頭の間に割って入ってきたのが新馬→若駒S→弥生賞と3連勝をあげたばかりのマカヒキとルメール騎手のコンビだ。

クラシックの主役は全て揃ったか?

弥生賞の結果はマカヒキが快勝。2着に惜敗したリオンディーズは休み明けだし本番に向けてトライアル的な使い方をしたという印象。マカヒキは今年すでに一戦しており仕上がりはリオンよりも良く、賞金的にも皐月賞が微妙であったため本気度は高かったに違いない。それでも直線でリオンディーズを差し切った際の脚は紛れもなくクラシックでも通用すると感じさせるものであった。新馬→若駒→弥生賞と3連勝をあげ、父であるディープインパクトと全く同じ成績を残してクラシックへ挑戦することとなる。この後も父と同じ道を辿るなら、「クラシック三冠」という夢のような栄光が待っている。偉大な父の姿がチラつくだけに、ますます期待は高まる一方だ。

一方、3着に敗れたエアスピネルだが、2着にリオンディーズに2馬身差離されたとは言え、4着馬に5馬身差をつけて上位に食い込んだことでなんとかクラシックの有力馬としての面目を保てた状態か。とは言え朝日FSでのリオンディーズとの一戦も考えると勝負付けは済んだという感じは否めない。今回の弥生賞でマカヒキという新たな有力馬がクラシック戦線に名乗りを上げてきたわけだが、本番はこれに加えてきさらぎ賞を圧勝したサトノダイヤモンドもいる。ますますクラシック制覇のハードルは高くなっていく一方だ。これまで安定的な走りが目立つ同馬にはもうワンパンチほしいところだ。

弥生賞の一戦はますますクラシックを面白くさせてくれる結果となり、トライアルとしては十分過ぎる内容であった。リオンディーズ、マカヒキ、エアスピネル、そしてサトノダイヤモンドと今年の3歳馬の主役は揃ったように思える。3月はクラシックのトライアルレースであるスプリングSや若葉Sも控えているが、すでに他の3歳馬に大きな差をつけている上位の4頭に一石を投じる存在が現れるかどうかにも期待したい。