久しぶりに荒れる秋華賞となるか

かつて荒れるGⅠとされていた秋華賞。若かりしころ私もその例に乗っかり◎ブゼンキャンドル、◎ヤマカツスズランと荒れる前提で予想していたこともあったが以降すっかり鳴りを潜め、近年ではむしろ荒れないGⅠとなった印象がある。

秋華賞が荒れるとされていた時代の荒れる根拠・理由は「新設間もないGⅠだから」「3歳牝馬は気難しいから」「小回りコースで乱ペースになるから」とか、逆に「前年の乱ペースがあったからペースが落ち着いた」とかそんな理由とも言えない後付けの根拠・理由だった気がする。

そもそもレース毎における荒れる荒れないという根拠はなんなのか。今や荒れる定番と言ってもいい天皇賞・春やマイルCSが荒れないGⅠと言われていた時代もあったが、ハンデ戦とかであればその根拠というのが多少は分かるものの、これという理由もなく結果的に何年かその傾向が続いたというだけであって、メンバー構成が違えばレース自体が別物になるということがこれらの例からも言えると思う。

秋華賞が荒れるとされていた理由はともかくとして、メンバー構成が今年は本命馬の故障離脱により、近年の荒れていない秋華賞とは様相の違うものとなった。順当なら繰り上がってもよさそうなオークス２着馬も不在だし、桜花賞馬はトライアルで惨敗と更に不穏な空気が流れる。

ブゼンキャンドル的に言えばトライアル3着馬に白羽の矢を立てたいところだが人気・配当面が随分と違いそうな雰囲気だし、ヤマカツスズラン的に言えば2歳GⅠ勝ち馬だがそれも不在。

繰り上がりの繰り上がりオークス3着馬に期待するか、ティコティコタックのような条件戦からの上がり馬や、クロックワークやブラックエンブレムのときの1～3着馬のような重賞実績のある人気薄から入るか、いずれにせよほとんど力差のないメンバー構成となりそうなので、オッズを見てから考えてみてもいいのではないか。