【JRA朝日杯FS予想2024】ミュージアムマイル、課題は“スタート”

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前走の黄菊賞を3馬身差で快勝したミュージアムマイル。

中京マイルのデビュー戦は3着に敗れたが、スタートで出遅れて序盤は最後方となり、ペースも前半36秒4というスローペースでは仕方なかった。それでも勝負どころでは外から上がり3F最速の脚で追い込んでの3着は負けて強しの内容だ。

1800mへ距離を伸ばした未勝利戦ではスムーズにスタートして3番手追走から早めに抜け出して押し切って快勝。さらに2000mへと延長した前走の黄菊賞は後方追走となったが、早めスパートからアッサリ抜け出し、3馬身差の快勝と、距離を伸ばしてパフォーマンスを上げてきた。未勝利戦と前走の黄菊賞の勝ち時計は優秀で、世代上位の素質はある。とくに末脚の質は高く、前走の33秒7はレースの上がり2位を0秒9も上回るものだった。

この末脚をいかにして引き出せるかがカギとなりそうだが、忙しいマイルに戻るという点がネックとなってきそうだ。ただ、今年の朝日杯FSは例年の阪神ではなく、中距離志向の京都マイルが舞台となる。さらに今の京都は馬場が荒れ気味で、同じく京都マイルで行われた先週の阪神JFでは、前走で芝1800mを使っていた3頭が上位を独占。例年の阪神マイルであればパワーやスピードが求められるが、今年はスタミナが求められる一戦となりそうだ。

近2戦の内容を見る限りスタミナに関しては不安はなく、母父ハーツクライもスタミナと末脚が評価される種牡馬であり、血統的な後押しも十分。距離短縮となる点は気がかりであったが、京都が舞台であれば問題はなさそうだ。

この馬に関してはとにかくスタートが全て。デビュー戦は出遅れかつ出足も鈍く、スタートが上手い馬では無いというのがネックとなってくる。出遅れて前残りの展開となった場合、デビュー戦のような結果になりかねない。デビュー戦はなんとか3着まで追い込んでこれたが、今回のメンバーを相手に食い込めるかどうかはいささか疑問だ。とにかくスタートさえ通常に出ることができれば、中団に付けて脚を溜め、直線で末脚を弾けさせることができるだろう。

人気を集める1頭となりそうなだけに、未勝利戦と同じようなスタートが決められるかがポイントとなりそうだ。