【デイリー杯2歳ステークス2025予想】切れ味自慢が集結!勝負強さ光るマイケルバローズの激走に期待

土曜の京都メインは2歳限定のG2「デイリー杯2歳ステークス」が行われる。関西の2歳馬にとって来年以降の路線を左右する重要なステップであり、これまでにもジャンタルマンタル(2023年)、セリフォス(2021年)、アドマイヤマーズ(2018年)、ジャンダルム(2017年)と後のG1馬が勝ち馬に名を連ねてきた出世レースだ。
しかし番組構成の影響もあってか、このレースは近年頭数が揃わない傾向が強く、今年もわずか8頭立てにとどまった。それでも、この中から未来のG1ホースが誕生する可能性は十分あり、今年も素質馬たちの走りに注目したい。
その8頭の中で最も注目しているのがロードカナロア産駒のマイケルバローズだ。今年のメンバーの戦績、とりわけ各馬の前走の上がり3ハロンを照らし合わせると、興味深い事実がある。なんとマイケルバローズ以外の7頭は、全馬が前走で上がり3ハロン3位以内を記録しており、うち5頭は最速の末脚で勝ち上がってきている。まさに「切れ者集結」という構図だ。
一方、マイケルバローズだけは前走の新馬戦を勝ちながらも、上がり3ハロンは3位以内に入っていない。それだけを見れば切れ味で劣るように映るかもしれないが、上がり最速ではないにもかかわらず勝ち切った点はむしろ強調材料だ。鋭い末脚で差し切る馬と違い、レース全体の流れの中で勝負どころを的確に押さえ、確実に結果を手にする勝負強さがある。
この“勝負強さ”は、競馬センスと直結する。レースレベルが上がるほど「最後に確実に勝ち切る力」は重要で、マイケルバローズのスタイルはクラスが上がるほど真価を発揮する可能性が高い。一方で、これまで上がり上位を続けてきた7頭は、今回は8頭立てなので3位以内に入れる馬は当然3頭しかいない。つまり前走と同じ武器を使えない馬が複数出る構図となり、必ずしも“結果にコミット”できるとは限らない。
切れ味自慢の素質馬たちが揃う中で、レース全体の流れをつかみ、しぶとく勝ち切れるのはどの馬か。その答えはマイケルバローズだと筆者は考える。勝負強さとしぶとさを武器に重賞初制覇を果たす姿を期待したい。

