【安田記念2023予想】ソダシの乗り替わりは〝危険サイン〟か？

上半期のマイル王決定戦「安田記念」が今週東京競馬場で開催。マイル路線を歩んできた馬だけでなく、高松宮記念の上位馬や海外G1で好成績を収めた馬など、さまざまな路線の活躍馬が集まる一戦だ。

大阪杯を逃げ切ってG1初制覇を果たしたジャックドールや、昨年の覇者ソングラインに2着馬シュネルマイスターなど、今年も有力馬が多数参戦。

中でも注目を集めるのは白毛のヒロイン・ソダシだ。

重賞6勝のうち4勝がマイルという好実績で、阪神JF、桜花賞、ヴィクトリアマイルとマイルG1を3勝。2走前のマイルCS・3着、今年初戦の前走ヴィクトリアマイル・2着と調子を落とすこと無く迎えられるここも信頼度は高い。

安定感した先行力、東京マイルへの高い適性、強豪牡馬に引けを取らない高い能力を考えれば、ここはソダシ中心で盤石のように思える。

不安要素は限りなくゼロに近い1頭であると感じるが、強いて挙げるなら“乗り替わり”だ。ソダシと言えば主戦の吉田隼人騎手とのコンビをまず思い浮かべるが、前走のヴィクトリアマイルではD.レーン騎手へ乗り替わりとなり、キャリアで初めて吉田騎手以外を背にレースに臨んだ。

約6ヶ月の休み明けで初の乗り替わりという点がレース前は不安も囁かれたが、スローペースを番手でしっかり折り合って2着に好走。テン乗り騎手ながら大外枠からでも自分の競馬をして力を出し切った点からも、今回も乗り替わりは大きな不安材料とはならなそうだ。

そして今回はマイル得意な川田騎手。この乗り替わりは賛否両論ありそうだが、個人的には信頼しすぎるのは危険と感じるコンビだ。長らく主戦を務めた吉田騎手はあたりが柔らかい騎手で、前走のD.レーン騎手も大きなアクションが少なく追い方は柔らかい。レーン騎手は先週のダービーと目黒記念をテン乗りながら連勝。馬に合わせる柔軟な騎乗スタイルが結果に繋がっていると見ている。

一方、川田騎手はガシガシと押していく豪腕スタイル。相性の良い馬とはとことん相性が良いが、合わないケースも多い。“マイル戦の先行馬”は一見川田騎手と相性が良さそうな条件ではあるが、これまでとはタイプの違った鞍上が手綱を握る今回は、力を出し切れずに終わるとい可能性も十分にあるだろう。

できれば吉田隼人騎手とのコンビで臨んでほしかったという感情論的な想いも強いが、これまで手綱を握った2人の騎手とはスタイルの違う川田騎手とのコンビとなるここは、疑ってかかる必要があると感じる。