【アルゼンチン共和国杯2025予想】ホーエリート反撃態勢整う、タフな持続力勝負は歓迎

前走のオールカマーで5着に敗れたホーエリート(牝4、鹿戸雄一厩舎)が、巻き返しを期してアルゼンチン共和国杯(G2、芝2500m)に挑む。
2番人気に推された春の福島牝馬Sではまさかの12着と大敗を喫したが、続く目黒記念で一変。戸崎圭太騎手の手綱でスムーズに先行し、直線ではアドマイヤテラと激しい叩き合いを演じて2着と好走した。長く脚を使う展開で持久力を発揮し、重賞級の地力を改めて証明した一戦だった。
オールカマーでは馬体重がマイナス8キロとやや細化していたことに加え、1コーナーで前掛かりの流れとなり、内に押し込まれる形でスムーズさを欠いた。横山武騎手は「前で運ぶ作戦通りの競馬はできた」と振り返ったが、レース全体が想定外の5ハロン勝負になったことで、動き出しのタイミングを失った格好だ。結果は5着と敗れたが、内容は悲観するものではない。
そして迎えた今回、戸崎騎手を背に5日、美浦Wコースでオープン馬の僚馬グランドカリナンと併せ馬を実施。6F87.6─3F37.8─1F11.6の時計で併入し、「順調にきている。中山向きと思っていたが、東京でも力をつけている。どこかで重賞を勝てれば」と鞍上も手応えを語った。3週連続で感触を確かめる姿勢からも、チームとしての本気度がうかがえる。
今回はエリザベス女王杯出走の選択肢もあったが、陣営はあえて目黒記念と同条件の東京2500mを選択。関西遠征を避け、得意の舞台で勝機をうかがう。中距離以上でのタフな持続力勝負は歓迎材料であり、休み明けをひと叩きされた上積みも見込める。
人気の中心は札幌日経賞1着のスティンガーグラス、毎日王冠4着のディマイザキッドとなりそうだが、前者は東京適性、後者は距離延長に不安が残る。条件が整うホーエリートが、ここで重賞初制覇を果たす可能性は十分だ。秋の東京で再び輝きを取り戻すシーンに期待したい。

