【雲取賞2026予想】粗削りの大器ゼーロス、中央勢迎撃へ
公開: 2026/02/17 19:36

18日水曜日は、3歳ダート三冠の初戦である羽田盃(Jpn1)へ直結する重要なトライアル「雲取賞」が大井競馬場で開催。優先出走権を懸けた一戦だけに、例年通りJRA勢が注目を集める構図となっている。今年も黒竹賞を制し連勝中のマクリール、勢いに乗るトリグラフヒルなど有力馬が顔をそろえた。しかし、その中で特に強調すべき存在が地方勢のゼーロスである。
ゼーロスは大井でデビューから2連勝。早い段階で素質の高さを示した。3走目の鎌倉記念では3着に敗れたものの、内容は着順以上に濃い。1コーナーで外へ逸走する致命的な不利を受けながら、直線で鋭く差を詰めて馬券圏内を確保。単なる能力だけでなく、リカバリー能力と精神的な強さを印象付けた一戦だった。
真価が際立ったのは前走のハイセイコー記念である。序盤は無理にポジションを取りに行かず、有力先行馬ゴーバディを視界に入れつつ中団を確保。前半はやや落ち着いた流れだったが、向正面からはよどみない持続ラップへ移行した。勝負どころの3コーナーで外から進出すると、逃げ粘るゴーバディに並びかける形。直線では一騎打ちの様相となったが、残り200mで相手の脚色が鈍るや一気に突き放し、2着馬に決定的な差をつけた。余力十分の勝ち方は、単なる展開利では説明がつかない器の違いを示すものだった。
今回が中央馬との初対戦となるが、潜在能力の比較で見劣る材料は乏しい。全4戦で手綱を取ってきた笹川翼騎手が「南関代表になれる馬」と評価する通り、陣営の期待は高い。一方で課題も明確だ。前走では終始ササり気味の走りを見せ、操縦性の難しさを露呈。荒山調教師も馬具調整の効果について慎重な見解を示しており、完成途上であることは否定できない。それでも笹川騎手は「まだベイビー」と表現しつつも、「でもポテンシャルは高いし、一戦ごとにいい形になってきています」ともコメントし、ポテンシャルの高さも強調している。
粗削りである点はリスクであると同時に伸びしろでもある。完成度で勝るJRA勢に対し、素材の魅力で真っ向から挑む構図だ。不安よりも期待が先行する理由は、これまでのレースで見せた非凡な加速力と持続力にある。中央勢相手にどのような走りを見せるか、試金石の一戦となりそうだ。

