【富士ステークス2024予想】押し出された1番人気は主役にあらず?ソウルラッシュは危険な人気馬か
人気が予想されていたNHKマイルCの覇者ジャンタルマンタルが熱発により回避し、やや混戦ムードが漂う今年の富士ステークス。
実績面なら重賞3勝のソウルラッシュが最上位。前走の安田記念は上がり3F33秒1の末脚で追い込んでの3着、昨秋のマイルCSでも最内枠から脚を伸ばしてクビ差の2着とハイレベルなマイルG1戦線で戦ってきた実績がある。6歳となった今年も衰えは一切見られず、ここでは上位の地力があると見る。
とは言え、実績・能力に関してはこのメンバーの中では最上位でも“東京コース適性”を重視するならこの馬の評価は一枚落ちる。前走の安田記念では3着と馬券圏内は確保したものの、雨の恩恵があり、差し馬向きの展開、モレイラ騎手の好騎乗とこれ以上に無いほど高いパフォーマンスが引き出される条件が揃っていたことを考えると、前走で底が見えたとも言えそうだ。
2022年の富士Sでは高速化も目立ったいた馬場で時計勝負・上がり勝負にも対応して2着に好走しているのである程度は対応できるが、基本的には高速馬場よりタフ馬場が合うタイプ。実際マイルCS、マイラーズC、安田記念など結果を出しているレースはいずれも雨の影響を受けた馬場だった。
タフ馬場なら信頼度は一気に上がるが、今の東京は超高速良馬場で、瞬発力さえあれば後方からでもあっという間に届く。高速化の目立つ馬場となると、いくら実績上位とは言え慎重に取捨を判断したい1頭となってくる。
年齢的にもG1挑戦のチャンスはもう少ない。大本命はこの後のマイルCSということで、当然ここで弾みを付けて大舞台へ臨みたいという想いもあるが、本番を見据えて一叩きで使う可能性も十分。上位にはセリフォスやレッドモンレーヴなど高速馬場が大歓迎な有力馬も多数揃っており、アドバンテージを受けられる馬からも狙いたくなる。
ジャンタルマンタルの回避で一気に人気を集めることになりそうだが、過信はせずに慎重な判断が求められる1頭となりそうだ。