【オークス2018予想】優駿牝馬に最も近い、2歳女王ラッキーライラック

オークスの馬券検討をする際に真っ先に見ていただきたいのは阪神ジュベナイルフィリーズ勝ち馬の戦績だ。過去10年の阪神JF勝ち馬を見ると、10頭中4頭がオークス馬となっているのである。ちなみに10頭中5頭しかオークスへの出走が叶っていないため、出走馬との比率で考えると5頭中4頭、つまり確率でいうと80%もの高確率で2歳女王が3歳女王の座を射止めていると言える。いかに阪神JFとオークスの戦績が直結しているか、これ一つを取ってみてもおわかりいただけるだろう。ちなみに、更に1世代遡った11代前の阪神JF勝ち馬はウオッカ。オークスこそ出走していないが言わずとしれたダービー牝馬である。桜花賞ではアーモンドアイに遅れを取ったラッキーライラックも、オークスにおいては優勝候補筆頭と言って過言ではない。

ラッキーライラック有利の根拠はもちろん過去のデータだけによるものではない。これまで戦ってきた5レースの内容を見ても、常に先行集団に取り付き隙のないものとなっている。オークスの場合、同世代牝馬にとっては基本的に未知となる距離を走るため、こういった御しやすさは大きなアドバンテージとなる。

ラッキーライラックは父オルフェーヴルにとって初年度産駒となるため傾向が読みづらいが、三冠馬の称号に素直に従うなら距離云々についてはあまり問われないだろう。そして特筆すべきは母系で、三大母のStella MadridはNHKマイルC、マイルCSを制したマイル王者ミッキーアイルや昨年のNHKマイルC勝ち馬のアエロリットにも連なる勢いのある血統だ。

戦績がマイルに偏った血統と、これまで1600mしか使っていないという点は一抹の不安を抱かせるものがあるが、前述の「阪神ジュベナイルフィリーズ勝ち馬」「レース内容の安定性」を加味すると杞憂に終わる可能性は高いだろう。

前走の桜花賞こそ2着に敗れてしまったが、断然の1番人気を背負ったが故の早仕掛けが影響した面が大きい。今回はアーモンドアイと人気が割れて2番人気での出走になりそうな点は、鞍上も気持ちに余裕を持ってレースに望めるはずだ。出来ることなら、ここを快勝してもらい、父の果たせなかった無念を遠いフランスの地で果たしてもらえたらと、ラッキーライラックはそんな思いも湧いてしまうほどの完成度を持った馬なのである。