【マーチS2016回顧】ベテラン勢の意地が見えたマーチS

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27日の中山メインはダート1800メートルのマーチステークス(G3)が開催された。マーチSの前半800メートルは51.0、前半1000メートルは63.3であり勝ち時計は1:52.7。

この日の7レース・ダート1800メートルの古馬500万条件戦の800メートル通過タイムが49.9であり、1000メートルは62.5。前半戦は条件戦より緩いペースとなった今年のマーチSだった。

ショウナンアポロン

このペースを演出したのが1着・ショウナンアポロンである。8番人気と気楽な立場ということもあり、それほどマークされることもなく気分よく逃げてスタミナを温存。

直線に入っても前半分のお釣りが残っている状態で逃げ切り勝ちを決めた。過去4走がダートの中距離オープン競争で最高着順が5着の馬。それ以外は全て掲示板を外している。

この日は54キロの斤量も味方してくれたこともありしてやったりの競馬となった。道中ペースが遅く、注意が薄くなれば今後も期待してみたい。

バスタータイプ

2着・バスタータイプは3連勝からの重賞初挑戦での好走。この日の競馬を含めて13戦しているが馬券圏外のレースとなったのは過去に1回だけ。

安定感の高さは武器であり、まだ4歳馬。大きな上積みも期待できそうで将来性の高さも含めて今後も注目だ。

ドコフクカゼ

3着・ドコフクカゼは1着馬、2着馬と違い後方10番手より後ろで競馬をしており、ペースを考えると負けて強し。

2歳時の全日本2歳優駿(交流G1)11着や3歳時のレパードステークス(G3)で0.9差付けられての5着完敗などの重賞でひとつ足りない時と比べると使われながら成長していると感じる。今後もこの辺りのクラスで期待。

イッシンドウタイ

4着・イッシンドウタイはこの日の競馬で52戦目のバリバリの7歳馬。56.5キロの斤量を背負っての競馬であり、直線も内を突いてよく伸びている。

昨年のマーチSでも2着に好走しており、中山ダート1800メートルは得意条件のひとつ。今後もこの辺りのクラスでよく見かける馬だろう。

クリノスターオー

5着・クリノスターオーは道中2番手からの競馬で流れは向いた。ハンデが58キロで少しかわいそうなところもあり、直線は前との差も詰まらず、後ろの組にもかわされてしまった。

ただ、中央のダート重賞3勝と交流重賞でも好走歴がありこのクラスでは力は上位。今回はトップハンデの不利で力が出せなかったが、次走以降ももちろん注目してみたい馬である。

総評

マーチSの1着~5着までのうち、6歳から7歳の馬が4頭も占めている。

ダート戦特有のベテラン勢のパワーと経験が今年のマーチSでも生きた形となった。