サンライズジパングは有馬記念参戦、不完全燃焼のチャンピオンズCから反撃なるか?

チャンピオンズC・8着から巻き返しを期すサンライズジパングが、有馬記念への参戦を正式に決めたことが明らかになった。チャンピオンズC後は有馬記念と東京大賞典の両にらみで調整が進められていたが、前川調教師が18日に「有馬記念に向かいます」と明言。
判断の背景には、状態面と適性の見極めがある。前川師は「1度使って動きは良くなっているが、現状の筋肉量を考えると大井のダートより中山の芝の方が良さそう」と説明。オーナーサイドとの協議の末、有馬記念参戦が決まった。この時季の中山は力の要る馬場になりやすく、パワー型の同馬にはプラスに働くとの見立てだ。
前走のチャンピオンズCは、インを狙う作戦に出たが結果的には不完全燃焼に終わった。大型でエンジンの掛かりが遅いタイプだけに、器用さと瞬発力が求められる中京ダート1800mのGⅠは適性面で難しさがあった。直線では挟まれてブレーキを踏む形となり、スムーズさを欠いたが、池添騎手は「内容自体は悪くなく、スムーズなら上位に来られた」と手応えを口にしている。外から加速していく本来の形なら、まだ見直せる一戦だったと言える。
サンライズジパングはダートで不来方賞、みやこS、名古屋グランプリを制してきたが、芝実績も軽視できない。23年ホープフルSでは13番人気ながら3着と好走し、不利がなければさらに際どい競馬になっていたと陣営は振り返る。若駒Sを勝っているように、芝でも走れる下地は十分にある。
今回は日本ダービー以来となる芝で、いきなりのG1挑戦となるが、先行馬が多くなりそうなメンバー構成も展開面では追い風だ。上がりのかかる消耗戦になれば、持ち味の持続力とパワーが生きる可能性は高い。ダート王道路線から転じて挑む年末の大一番。有馬記念という大舞台で、サンライズジパングが新たな一面を示すか、その走りに注目が集まる。

