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【JRA秋華賞2025】主役はカムニャック、死角は“京都内回り”だけ?

2025/10/15 16:50
【JRA秋華賞2025】主役はカムニャック、死角は“京都内回り”だけ?

オークスを制し、ローズSも完勝して勢いに乗るカムニャック(牝3、矢作芳人厩舎)が、秋華賞でいよいよ二冠目を狙う。

春の女王が見せた走りは、まさに王者の風格だった。オークスではスタート後に無理をせず後方に控え、折り合いに苦しむような素振りを見せながらも、シュタルケ騎手が巧みに我慢させた。3コーナーで動いた他馬に動じることなく脚を温存し、直線では抜け出したアルマヴェローチェを射程圏に入れると、距離を保ちながら外から豪脚一閃。見事に差し切っての完勝だった。シュタルケ騎手は「前半はゆっくりでどうなるかと思ったが、直線で前が開いてからの反応が素晴らしかった。最後は岩田さんの馬との戦いだったが、気持ちを切らさずに走ってくれた。日本でG1を勝つのが夢だった」と喜びを語った。

長く日本で騎乗を続けるベテラン・シュタルケ騎手にとって、今回のG1制覇はまさに集大成。近年はダービー卿CTのキープカルム、青葉賞のゲルチュタール、天皇賞・春のビザンチンドリームなどで巧みな手綱さばきを披露し、日本馬特有の瞬発力を最大限に引き出す「我慢の競馬」を習得している。今回も他馬が動く中で慌てず、完璧なタイミングで勝負に出た。冷静な判断が勝利を呼び込んだと言っていい。

さらに、ローズSでは外枠から無理をせず中団外めで脚をためると、レースラップが56.8秒とハイペースになる中、差し切り勝ち。4コーナーではモレイラ騎手の強引な進路取りで大きな不利を受けたが、それでも最後は突き抜けてみせた。川田騎手は「4コーナーで接触して危うく落ちかけたが、そこからもう一度動けたのは馬の能力の証」と振り返り、そのポテンシャルを高く評価した。スローの瞬発力勝負だけでなく、ハイラップでも結果を出したことは、カムニャックの進化を示す一戦だった。

ここまでの成績は【4-0-0-2】。勝利した4戦はいずれも中京、東京、阪神外回りといった広いコースでのもの。京都の内回り2000mという舞台は初めてとなるが、折り合いさえつけば問題ないはずだ。小回り特有の早仕掛け合戦になれば、脚をためたカムニャックに再び展開が向く可能性が高い。

ただし、人気を背負う立場だけにマークは厳しくなる。ピンかパーか、極端なタイプであることも事実だ。それでも、オークス・ローズSの内容を見れば、実力は世代最上位であることは疑いようがない。春の女王が秋も制し、二冠を達成するのか。それとも伏兵が牙をむくのか。注目の秋華賞、カムニャックの走りが再び京都を熱狂の渦に包む。 

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