ストレイトガール引退前にもう一度。やり残した"2つ"のレースに挑戦

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ストレイトガール(牝6)は今年のヴィクトリアマイル(G1)で悲願のG1制覇を達成し、'14年のシルクロードS(G3)に引き続き重賞2勝目をあげたスプリンターである。

ヴィクトリアマイルのラスト200mで見せた末脚は強烈だった。6馬身差ほど差をつけて逃げていたミナレットとの差を一気に詰め、そのミナレットを差したケイアイエレガントもさらに交わしてゴールへ飛び込んだ。待望のG1制覇が叶った瞬間であった。

というのも、ストレイトガールはこれまでG1戦を5戦してきており、2着1回、3着3回といつもあと一歩のところで勝利できずにいた。6回目のG1挑戦にしてやっとG1馬の称号を手にれたのだ。今年6歳になりやっとG1制覇を果たしたわけだが、そんな彼女もついに引退する時が来た。繁殖牝馬としての活躍も期待したいところだが、彼女にはまだやり残した"2つ"のレースが残っている。

"スプリンターズS"と"香港スプリント"のG1・2戦だ。

スプリンターズS

昨年のスプリンターズSではスノードラゴンに敗れての2着だった。3コーナーで窮屈なポジションに入り込んでしまい、直線で馬群を捌いての2着であった。結果的に壁の無い外から追い上げたスノードラゴンが勝利したが、不利があって2着に健闘したストレイトガールの走りは着順以上に評価できる内容だった。

昨年のリベンジを果たすために、そして国内では最後の出走となるスプリンターズSを優勝して未練を残すこと無く引退したいところだろう。

香港スプリント

12/13に香港で開催される香港スプリントは世界の主要スプリント競走をシリーズ化した"グローバルスプリントチャレンジ"のレースの一つで、まさに世界が注目するスプリントレースである。ストレイトガールは昨年同レースに挑戦しているが、惜しくも3着に敗れている。
まだ未定ではあるがこのレースには今年の高松宮記念で圧勝したエアロヴェロシティ(セ7)の出走が予想されている。昨年の同レースの覇者でもあり、現時点での世界最強スプリンターとの呼び声すらある馬だ。鞍上は香港の名手Z.パートン騎手で、人馬ともに世界トップレベルと言えるだろう。ストレイトガールは香港スプリントと高松宮記念の2レースともこの馬に敗れている。彼女にとって事実上このレースがラストランとなる予定だが、最後に世界を相手にどこまでやれるかに注目したい。

彼女の走りを見れるのもあと僅かだが、一戦一戦が見応えのありそうなレースだ。最後までしっかりと応援したいと思う。