【天皇賞(春)2016回顧】枠番が明暗分けたかゴールドアクター惨敗
1番人気12着のゴールドアクター。2番人気で優勝したキタサンブラック。結果は完全に明暗が分けられた。レースはキタサンブラックが直線カレンミロティックとの激しいたたき合いの末差し返し、僅か4㎝キタサンブラックが先着。
キタサンブラックの父ブラックタイド、その全弟は偉大なる弟ディープインパクト。戦績ではとてもではないがディープインパクトの足元にも及ばない。しかし、ディープインパクトはサンデーサイレンス産駒の中で間違いなく最高傑作。その兄であるブラックタイドもサンデーサイレンスの遺伝子を引き継いでいる。
とにかく、サンデーサイレンスの直仔はその遺伝子がダイレクトに伝わり、それまで史上最高の種牡馬で記録を破る種牡馬は出ないと言われていたノーザンテーストの記録を次々に塗り替えていったのは未だに記憶に新しい。
キタサンブラックの今回の勝因は絶好枠に恵まれ、展開も嵌ったにつきるが、最後に見せた桁外れの勝負根性を忘れてはならない。これがブラックタイドの種牡馬としての価値をグングン加速させている。ダートでも良く走る産駒も多い。ディープインパクトへ配合する繁殖牝馬は超一流が多いので獲得賞金では敵わないが、こちらはいぶし銀の産駒が多い。
枠番が全ての明暗を分けたか
今回の天皇賞・春はゴールドアクターとキタサンブラックの枠順が全てだったと言っていいだろう。ハナを切りたいキタサンブラックは絶好枠の最内枠1枠1番。一方、目下5連勝中・1番人気ゴールドアクターは8枠17番。ゴールドアクターは好位を取るのに手間取った。キタサンブラックは大方の予想通り、単騎逃げに持ち込みマイペースにゴール前思わぬカレンミロティックに迫られ一旦は差されたが差し返す勝負根性を見せた。
ゴールドアクターは最後は完全にガソリン切れ状態で、大失速の12着と惨敗を喫してしまった。枠だけが敗因とは言えないが、少しかわいそうな枠順だったのは否めない。
3着シュヴァルグランは最後、脚を余しての3着。もう少し積極的に乗っていれば、前の2頭にもう少し肉薄出来たはず。非常に勿体ない競馬だった。