【チャンピオンズC予想2025】主役はナルカミ、唯一敗戦の"中京コース"克服なるか?

中京競馬の日曜メインでは、秋のダート最強馬決定戦「チャンピオンズカップ」が行われる。注目の主役候補は、前走ジャパンダートクラシックを圧巻の内容で制したナルカミだ。
前走は内枠を生かしてスムーズにハナを奪い、前半4ハロン48.0秒、後半4ハロン51.2秒という前傾ラップの流れを自ら作り出した。ハイペースの消耗戦となったが、ナルカミはまったく苦にせず、後続の追撃を封じ込めて押し切り勝ち。1番人気ナチュラルライズを完封し、G1級のタイトルを初めて手にした。
2走前の不来方賞でも大外枠から徐々にスピードを上げて先頭へ。道中はマイペースの逃げを展開し、勝負どころで抜群の手応えをキープ。直線では一気に後続を突き放し、影すら踏ませない完勝劇を披露した。ここまで近3戦はいずれも逃げて上がり最速をマークし押し切る強い競馬。田中博厩舎への転厩後は4連勝で無敗を継続しており、勢いは本物だ。
課題となるのは“中京ダート1800m”という舞台。キャリア唯一の敗戦がこのコースでの1勝クラス7着。当時はオーバーペースで飛ばして失速したが、その経験が馬を大きく成長させたとも言える。それでも、一度大敗した舞台へ戻る以上、慎重に見たい材料である。
ただし、直線の長い中京でも不安ばかりではない。ジャパンダートクラシックではラスト3F36秒台前半の速い脚を維持し続け、早めに捕まえにこられても簡単には止まらない強さを示した。完成途上だった当時とは馬がまったく違うことを踏まえれば、再び中京で躍動する可能性は十分にある。
1週前追い切りは美浦ウッドで2頭併せの内を追走し、馬なりのまま併入。6ハロン81.6―11.5秒と時計以上に推進力あふれるフォームで状態の良さを示した。田中調教師も「反応も余力もあった。順調に来ています」と自信を見せる。同じゴドルフィンブルーの勝負服でチャンピオンズCを連覇したレモンポップの後継候補として、陣営の期待は並々ならぬものだ。
勢いそのままにG1タイトルを手にできるか。ナルカミの走りに注目が集まる。

