ダート界の英雄イグナイターが引退、来年から種牡馬入り

22年・23年のNAR年度代表馬に輝いた地方競馬のスター、イグナイター(牡7、兵庫・新子雅厩舎)が現役を引退し、種牡馬入りすることが決まった。14日、野田善己オーナーが自身のX(旧ツイッター)で発表した。
オーナーは「来年からは種牡馬としての戦いに舞台を移します。繋養先については既に決まっていますので、またご報告させていただきます」とコメント。多くのファンに感謝を伝えるとともに、新たなステージでの活躍を予告した。
イグナイターは通算33戦13勝。23年のJpn1・JBCスプリント制覇を筆頭に、ダートグレード競走で4勝を挙げた実力馬だ。地方所属ながら中央・海外の強豪と渡り合い、24年にはドバイゴールデンシャヒーンで5着、25年にはリヤドダートスプリントで11着と、世界の舞台でも存在感を示した。
また、そのスピードと勝負根性を武器に、兵庫競馬を中心に長くダート界をけん引。22年、23年と2年連続でNAR年度代表馬に選出されるなど、地方競馬の象徴的存在としてファンの支持を集めた。
現役最後のレースは13日に盛岡競馬場で開催されたマイルCS南部杯(Jpn1、ダ1600m)。結果は10着に終わったものの、最後まで全力で走り抜いた姿に多くのファンが拍手を送った。
数々の激戦を繰り広げ、地方競馬の夢を背負い続けたイグナイター。次なる舞台は種牡馬としての新たな挑戦となる。名スプリンターの血が、未来のダート界にどのような輝きをもたらすのか、今後の動向に注目が集まる。

