【JRAステイヤーズS2025】波乱呼ぶ長距離戦!伏兵ヴェルミセルの一発に注目

今週から開幕する中山競馬の土曜メインには、芝3600mで行われる長距離重賞のG2「ステイヤーズステークス」が開催。
平地競走では最長距離となる特殊な条件で、コースを二周する独特の舞台設定ゆえに、このレースはリピーターが強い傾向にある。昨年3着以内に入った馬の中では、2着のシルブロン(牡7)が参戦する。今年は5戦して馬券圏内が一度もないものの、このステージとの相性は実績が示している。鞍上は短期免許で来日中のマーカンド騎手との新コンビで挑むだけに、一変の可能性も十分で、改めて期待したい存在となる。
一方、長距離実績で目を引くのが、昨年のメルボルンカップ2着という実績を持つワープスピード(牡6)だ。しかし前走の京都大賞典では休み明けでシンガリ負けを喫しており、中山芝コースでもこれまで2着以内がない。得意の条件とは言い難く、今回も苦戦が予想される。
牝馬の好走が少ないレースでもある。過去10年で連対は2022年プリュムドールのみと厳しいデータだが、今年は注目すべき牝馬がいる。それがヴェルミセル(牝5)だ。今年は京都大賞典3着、ダイヤモンドステークス3着と、牡馬混合の長距離戦で善戦している。また、日経賞と目黒記念では6着に敗れたとはいえ、いずれも人気以上の走りを見せている点は評価できる。今回も手綱を握るのは乗り慣れた鮫島克駿騎手で、人気が上がりきらないようなら馬券的にも妙味がある一頭といえる。
最長距離のステイヤーズステークスは、適性がすべてを左右する特殊条件の重賞だ。今年もリピーターの底力、牝馬の新風、外国産長距離馬の巻き返しと多くの見どころが揃った一戦となる。どの馬が3600mの長丁場を制するのか、その結末に注目が集まる。

