【菊花賞2025予想】「距離は問題なし」川田将雅が太鼓判!主役は前哨戦Vのエリキング

クラシック三冠の最終章「菊花賞(京都・芝3000m)」がいよいよ幕を開ける。皐月賞馬もダービー馬も不在という異例の構図で、今年はG1馬不在の大混戦。どの陣営にもチャンスがある中、前哨戦・神戸新聞杯を豪快に差し切ったエリキングは、勢いと完成度で一歩リードしている。
春は歯がゆい競馬が続いた。皐月賞では11着と大敗したが、日本ダービーでは前残りの展開を後方から追い込み、5着まで押し上げて存在感を示した。流れが向かない中でも自ら動いて見せた走りは評価できる内容だった。そして迎えた神戸新聞杯では、阪神2400m特有のスローからの瞬発力勝負。道中は後方でじっくり脚を溜め、直線では外から一気の末脚。好位から抜け出したショウヘイをきっちり捉え、上がり32秒3の圧巻の決め手で快勝した。2位の馬より0秒5も速い末脚は、まさに一頭だけ別次元だった。
川田将雅騎手は「菊花賞を見据えてゆっくりとリズムを大事に乗りました。春より体が成長し、現状のつくりでもこれだけ動けたのは大きな収穫」とコメント。さらに「距離延長にも対応できるように、無理をせず仕上げています。今日の走りはありがたい結果でした」と手応えを語った。普段は辛口な川田騎手がここまで称賛するのは、この馬への信頼の証だろう。
懸念は鞍上の長距離G1での実績と、持ち味である鋭い瞬発力が3000mの流れに対応できるかどうかだ。しかし、近年の菊花賞はスローからの末脚勝負になる傾向が強く、そうなればエリキングの破壊力が存分に生きる展開となる。
春の悔しさを糧に、成長を遂げた秋。中内田充正厩舎が送り出すこのエリキングが、最後の一冠で真のクラシックホースとして名を刻むか。不完全燃焼だった春から、遂に本領発揮の時を迎える。

