【ステイヤーズS予想2025】ホーエリート“長距離+中山”は歓迎材料

中山競馬の土曜メインは、JRA最長距離の平地重賞「ステイヤーズステークス」が行われる。今年は多彩な長距離巧者がそろう中、注目の1頭となるのが前走アルゼンチン共和国杯・6着から巻き返しを狙うホーエリートだ。
前走のアルゼンチン共和国杯では2番人気に支持されながら6着に敗れたが、その背景には前走オールカマーで受けた大きな不利や、目黒記念で示した適性から過剰気味の評価を受けていた事情もある。レース自体は好位で流れに乗りながらも、直線では伸び切れず。ラスト5ハロン戦の目黒記念に対して、今回はラスト3ハロン勝負の流れとなった点が不向きだった可能性が高い。
戸崎圭太騎手は「リズム良く運べましたし、ラストも頑張っています。ただハンデ差がありました」と語ったが、斤量面は敗因としては限定的。むしろ目黒記念で見せた“無理なく位置を取り、長く脚を使う形”こそが当馬の最適パターンであり、そこへ戻れるかが今回の焦点となる。
実際に目黒記念ではアドマイヤテラと激しい叩き合いを演じ、タフなロングスパート戦にも対応。牝馬離れした勝負強さを見せた内容だった。今年の迎春Sでも距離延長での良さを発揮しており、“長距離+中山”はむしろ歓迎材料といえる。戸崎騎手も「最後までよく伸びている」と評価しており、スピード持久力が要求されるステイヤーズSの舞台設定は力を出しやすい。
一方でオールカマーの5着、アルゼンチン共和国杯の6着は確かに見栄えはしないが、いずれも勝ち馬とは僅差。直線の脚は確実に使っており、位置取りひとつで着順は変わっていた内容だ。悲観材料にはならない。
今回がキャリア初となる芝3600mで、距離が持つかは未知数。しかし中山コースでは度々馬券に絡んでおり、相手関係も前走より明らかに楽。ペースさえ噛み合えば、スタミナ量としぶとさを武器に一変のシーンは十分に描ける。
初めての芝3000m以上のレース、鞍上の戸崎騎手は過去10年で【0-0-2-7】と不振な要素もあるが、中山重賞で複数好走、好位からしぶとく脚を引き出せるなど同舞台における条件は良い。ここは復活劇に期待したい。

