【北九州記念2026】逆転の条件は揃った!充実著しいアンクルクロス、敗戦の中に見えた成長とは?
公開: 2026/07/03 12:57

サマースプリントシリーズ第2戦・北九州記念で、上位人気馬に割って入る可能性を秘めた存在がアンクルクロスだ。
オープン昇級後は淀短距離ステークス、鞍馬ステークスで2戦連続2着。勝ち切れない競馬は続いているものの、その内容は着順以上に濃い。今回は前走で先着を許したフリッカージャブとの再戦となるが、ハンデ差を考えれば逆転の可能性は十分ある。
レコード決着で光った価値ある2着
前走の鞍馬ステークスは、勝ち馬フリッカージャブがコースレコードとなる1分6秒4で快勝した一戦だった。
アンクルクロスは中団からレースを進め、直線ではメンバー最速となる上がり3ハロン32秒7をマーク。先行勢が上位を占める展開の中で、唯一差し込んできた内容は高く評価できる。
勝ち馬には0秒2届かなかったとはいえ、自身も従来のコースレコードを上回る1分6秒6で走破。数字だけを見ても、重賞で十分通用する能力を証明した一戦だった。
高橋亮調教師が「速い脚を使ってくれた。負けはしましたが、内容は良かった」と振り返ったように、敗戦の中にも収穫が詰まっていた。
今回はハンデ差が大きな武器に
編集部が最も注目しているポイントは斤量差だ。
前走はフリッカージャブと同じ57kgで対戦し、0秒2差の2着だった。しかし今回はハンデ戦。フリッカージャブが57.5kgを背負う一方で、アンクルクロスは56kg。実質1.5kgのアドバンテージを得ることになる。
短距離戦では、この1.5kgがゴール前の攻防を左右するケースも少なくない。能力差が大きい相手ならともかく、前走でコンマ2秒差まで迫っている相手なら、逆転材料として十分に評価できる条件と言える。
状態面の不安はなし
3勝クラス突破までには6戦を要したが、オープン入り後は一気に安定感が増した。
その背景には精神面と馬体の成長がある。
1週前追い切りでは栗東DPコースで松若風馬騎手を背に軽快な動きを披露。同助手も「だいぶ大人になってきているし、癖も修正できている」と成長を実感している。
さらに最終追い切りでは栗東CWコースを単走で消化。
4ハロン51秒1、ラスト1ハロン11秒0と時計も優秀だったが、それ以上に目を引いたのは走りの質だ。軽めの内容ながら最後まで推進力を失わず、追えばさらに伸びそうな余力を感じさせた。
高橋亮調教師も「今週は当該週なのでサラッとだけど、調教は一生懸命走る馬。時計的には良かった」と納得の表情を見せており、状態面への不安はない。
近走の安定感は数字にも表れている。
昨年夏までは460kg台での出走が続いていたが、近2走はいずれも476kgでレースに臨んでいる。「馬体が増えながら徐々に成長してきました。芝の短距離を使いだしてから安定しています」とトレーナーが話すように、心身ともに充実期へ入った印象は強い。
以前は完成途上だった馬が、ここへきてようやく本格化の兆しを見せている。
初コンビの松若騎手にも期待
今回は昨年のサマージョッキーズシリーズ王者・松若風馬騎手との初コンビとなる。
松若騎手は2週続けて追い切りに騎乗し、「力を感じました。持ち時計はあるし、しまいも脚を使えそう。差しが決まる展開なら」と好感触を口にしている。馬の特徴を十分につかんだうえでレースへ臨める点は大きな強みだろう。
3歳時以来となる重賞挑戦だが、当時とは馬が違う。
オープンで2戦連続2着と力を証明し、精神面も馬体も成長。追い切りの内容も申し分なく、前走以上のデキで本番を迎えられそうだ。
そして何より、今回は前走で敗れたライバルより1.5kg軽い斤量という明確なアドバンテージがある。
編集部としては、今回の北九州記念はアンクルクロスにとって悲願の重賞初制覇へ最も近づいた一戦と見る。展開が差し馬に向けば、鋭い末脚が小倉の直線で炸裂するシーンは十分に想像できる。

